- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103512516
作品紹介・あらすじ
幸せは、たゆまぬ努力でつかみ取る。私、どこか間違ってます? 十六歳で両親を亡くしたりつ子は持ち前の闘争心で境遇に逆らい、猛烈な努力で自らの夢を次々実現してきた。東大合格、名家の御曹司との結婚、双子誕生。それでもなお嫁ぎ先で見下される彼女は、次なる目標を子どもたちの教育に定めた。あなたたちにも幸せになってほしいから――。努力と幸福を信じて猛進する女の悲喜劇を描く長篇。
感想・レビュー・書評
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はじめての作家さんでしたが、タイトルに惹かれ手に取りました。
私自身も子どもたちの中学受験を経験しりつ子さんの気持ちもわからなくもなく他人事ではないと思いました。
書いていることは、わりと重いのだけどりつ子さんの毒吐きっぷりは、おもしろかったです。
母と娘の在り方を今一度考えさせられる作品でした。
他の作品も読んでみたいと思います!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
水と油のような母娘だ。小学受験のくだりは読むのが辛かった。
りつ子自身も苦労を重ねた。両親が早くに亡くならなかったら人生違っていた事だろう。
環境が彼女を頑なにしてしまった。
年老いても娘に対抗する母、恐ろしすぎる。 -
もう少しソフトな内容をイメージしていたので、20ページも読まない内に辛くなって来た。行を飛ばし、段落を飛ばし、遂には章まで飛ばしながらどうにか読み終えた(と言えるのか?)。
個人的には全く違う世界で生きて来たので共感は出来ないが、描かれているモノが実在に近似し得るものと言うのが恐ろしい。 -
中学受験を控えた子供を持つ親としては、穏やかな気持ちでは読めなかった。
聖良と同世代の人間として受験を経験した身としては、フィクションだと分かっていてもどのエピソードもリアルに感じられ、なんだか身につまされて辛い気持ちで読んでいた。
子供のためと思っての言動のつもりが、自分のためになっていないか、ちゃんと子供の意見を聞けているか、省みたいと思う。
毒母も、周りに対する自分の優越感のを満たす目的と同時に、一応は娘の将来に備える目的も持っていることはよく分かった。 -
私はちょうど主人公の娘と同じ年に生まれているが、地方出身なので幼稚園受験とか中学受験とかとは無縁(むしろ校内暴力とかバンバンある中学校に通っていた)だった。なのでこんなに必死な、昔でいう教育ママは周りにいなかったけれど、父親が毒親だったのでどうしても主人公より娘の方に感情移入してしまう。娘のことを要領が悪い、愚鈍だと罵っているけれど主人公もいまいち要領がよくない。思い込みがはげしくて選択の幅をせばめては失敗しているし、そのわりに反省はしない。失敗してきているのに他人の話を聞かず、なぜか自分の考えに間違いはないという自信があるのだ。生い立ちには同情するけれど、逆境を跳ね返すパワーがありながら方向性を間違っている。娘への罵倒や暴力など、そのままでは悲惨で後味が悪い話になってしまうが、しかしその間違ったパワーと娘の反抗のおかげで最終的にはコメディ調でまとまっており、救いがあって読みやすかった。
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姑がヨメをいびる話…かと思いきや、主人公自身がお受験ママ。双子を出産するが1人を溺愛し1人を出来の悪い子と決めつけこれが愛情と信じ込んで子供の意思を無視して自分の価値観を押し付けていく。。
他にはない主人公、ストーリーで意表をつかれすごく楽しめた。 -
私も双子だから、比べられる辛さなどがわかるので、ものすごく自分の事の様に読んでしまった。
色々な家族がいるんだなと、感じた作品。 -
母親目線のお話し。
色んな経験をして結婚、出産、子育てをしていく。
子どもの将来を想い、良かれと思った行動が子どもを苦しめていく。
”子ども自身がしたい”と思っているのか
“親のエゴ”なのか…
一生懸命になる方向を間違うと、親子の“絆”が“溝”になると知りました。
人間の執着、劣等感など、負の感情がたっぷりで
とても興味深い一冊でした。