- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103540229
感想・レビュー・書評
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「私の本棚」新潮社
23人の本棚や本にまつわるエッセイ。
それぞれの本や本棚についての価値観や愛や執着が伝わってきて面白い。
また、蔵書に対する表現の仕方がそれぞれ独特で思わず笑顔になってしまう。
23人の中で1番気になったのは小野不由美さんの本棚。あの十二国記を書いた小野さんの本棚、どんな本棚なんだろうとわくわくしながら読んだが、やっぱりぶっ飛んでいた。
終の住処に全ての本を収納できる本棚を作るためにメジャーを持ち蔵書の背表紙の長さを測り、その蔵書総延長が43万8400ミリ(438メートル)その長さを微妙とおっしゃる小野さんの感覚…。そして実際の本棚?書庫?の写真がエッセイと一緒に載っているが、もう本屋さんのようで、すごすぎます。
西川美和さんの読み込んだ本を蔵書と呼ぶのに対して、手付かずで目も通して無い本を、愛のない希薄な関係しか結べない本と呼び、その本達によって自分が家を追い出されそうになっているお話。
井上ひさしさんの本の重みで家の床が抜け落ち、その後、蔵書七万冊を山形県のある町に寄付し図書館と劇場を併設した文化施設になったお話。(その後も毎年約5千冊の本を寄付され続けていた)
もう整理整頓なんかしない!本棚はめちゃくちゃで、その中から目的の本を探し出す!これが俺の健康法だっ!と開き直っている小泉武夫さん。
このエッセイを読んでいると、23人皆さんの本への愛の溢れっぷりがとっても素敵で、でも楽しくてくすくす笑ってしまう。
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児玉清、赤川次郎、小野不由美、内田樹、池上彰など23人の読書家が、増殖し続ける自分の本との格闘や本棚についての思い入れなどを語っている。もちろん本について語られているのだが、あくまで主体は本ではなく、本棚についてというところが面白い。本棚をどのように整えるか、整えないかというのはそれぞれの本に対する考え方や思い入れなどを表すものだということがよく分かって大変興味深い。それぞれの本棚の写真が掲載されているのも楽しい。
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むろん自分の本棚ではない
むろん自分の蔵書でもない
でも なんでしょう
この わくわく感
この そうそう(うなづく)感
時折 知人の家に寄せてもらって
その本棚を見せてもらったときの
あの ほぉーっ
あの へぇーっ
こんな愉しみが
本好きの愉しみなのですね
その「愉しみ」を本の形にすると
こんな風になるのでしょう -
本棚って魔物である…。
増やしたそばから本が増える苦悩は、本好きならみな同じ。
池上彰さん、内田樹さんのお話からは、やはり親の影響は甚大だなと改めて感じる。
磯田道史さんの初の夫婦喧嘩は、何回読んでも笑ってしまう。 -
ブログに掲載しました。
http://boketen.seesaa.net/article/406699869.html
ふつう「私の本棚」というタイトルは「私の本棚にはこんな本が並んでいる」という話だなと思わせる。
ところがこの本は、本を片付ける・整理するための本棚それ自体のお話し。新潮社の小説誌『yom yom』(ヨム ヨム)に連載されたエッセイをまとめたもの。
ものを書くことを仕事にしている人たちは、ごくふつうに何千冊、何万冊もの本を所蔵する。恐ろしいことだ。
筆者のひとり井上ひさしは、本の重みで建売住宅の床が抜けた体験を書いている。その後、生まれ故郷の山形県川西町に「遅筆堂文庫」が誕生し、寄付した蔵書が二十万冊という。想像を絶する。
小野不由美は蔵書の背文字が見える本棚をつくるために、各本の背幅をはかり総延長「43万8400ミリ」(400メートルトラック一周分)という数字を割り出した。そしてそれだけの背幅の本を収納できる書庫・本棚を作った。すごいとしか言いようがない。単行本の背幅は通常25ミリくらいだから、単行本換算で1万8千冊くらいか。 -
小野不由美さん目当てだったけども、どの方の文章も興味深く面白かった!
溢れる蔵書との闘い、それぞれの付き合い方、読書の思い出。他人の、しかもその点に関してハイレベルな人の本棚をのぞくのは楽しい。本好きって、異常なまでの知識欲がある。雑多な…
全員がものすごい読書量で、感心しっぱなしでした。これだけ持ってると、本に対する気持ちも凡人とはなんとなく違ってくるだろうな。
天井まである本棚とか、暖炉と安楽椅子のある書斎とか、本専用の部屋とか、に憧れる。 -
侵食されつつあるマイルーム....
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いろんな人の本棚話、なかなか面白い笑
自分だけでは普段絶対に触れない世界を一気に垣間見ることができる。
やっぱり本棚問題はどこでも起きるものなのですね笑
寄稿者の中に金子國義さんもいて異質な存在だなと思ったけど
やっぱり内容もほかの人たちとは趣が違っていて面白かった。
彼のアトリエは自分の好きなものだけで構成されていて、
何がどこにあるか完全に把握していた。
登山家の田部井淳子さんの話では登山への荷物の中に本があるのにとても驚いた。
当たり前に囲まれて暮らしてるとわからないけど、活字も飢えるものなのか…。
祖父江さんのピノッキオ本棚も面白い。ひたすらピノッキオだけを集めた本棚なのだ。言われてみるとたしかに本当のピノッキオの話がどんなのか知らない。「むかしむかし…ただの棒っきれがありました」なんて始まり方、面白いじゃないか笑 ちょっと今度読んでみようかなと思った。日本向けに話がやわらかくされてないものを探して。
本棚の写真綺麗だなーと思った鹿島茂氏の書庫が撮影スタジオ化されたものとわかって着眼点に驚いたwまさに「愛人に少し稼いでもらう」だ笑
私は断捨離を機にこの本棚に入るだけの精鋭にしようと模索中です。そして大体は図書館で借りて済ませています。図書館で借りて読んで気に入ったら買おうってのも試してみたんですけど、読み直すより次の本へ行きたくなってしまう性分と気づいてからは大切なところはメモして買わないようにしています。そしたら趣味の本ばかりになりました笑
稀覯本 きこうぼん 滅多に見ない珍しい本
博覧強記 広く物事を見知ってよく覚えていること。広く書物を読みいろいろ記憶していること。
母堂 他人の母に対する敬称
明窓浄机 めいそうじょうき 明るく清らかな書斎
俗情 世俗のありさま。世間の事情や人情。俗事にひかれる気持ち。名利にとらわれる心
袖珍本 しゅうちんぼん 馬上本ともいう。ポケットのなかに入れられるほどの小型で、携帯に便利な判型の本の総称
判じ物 ある意味を、文字・絵などに隠して示し、それをあてさせるなぞ
逍遥 あちこちをぶらぶら歩くこと。散歩。そぞろ歩き。
アレクサンドリア図書館 紀元前300年頃、プトレマイオス朝のファラオ、プトレマイオス1世によってエジプトのアレクサンドリアに建てられた図書館。 世界中の文献を収集することを目的として建設され、古代最大にして最高の図書館とも、最古の学術の殿堂とも言われている
テンペラ画 イタリア語『Tempera(テンペラ)』の語源は、ラテン語の『Temperare(テンペラーレ)』で、
「混ぜ合わせる」という意味。顔料と卵を混ぜあわせた絵具で描いた絵画のこと
碩学 せきがく 学問が広く深いこと。そういう人。大学者。碩儒
紀要 大学や研究所などで出す、研究論文や調査報告書などを載せた定期刊行物 -
たくさんの本をきちっと並べて置ける書斎がある、というのが実にうらやましい。某氏が「各人のキャパの範囲で、本はいくらあってもよい」と指摘していたが、その通り。と思いつつ、写真にあるような見事な書棚を見ると、嫉妬してしまう・・・。前後2列に並べるのは当然として、天井まで積み、そして床に横積されて、下の方がとりにくくなる。面白い本を見つけて買ったら、家におもいっきりあった。皆様、同じような経験をされているのだなあ、と。その辺は実感としてわかり、親近感があった。
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有名作家の本棚を巡る回想。するっと読めるが特に深みもなし。いろんな人のケースを知られたのは良かったけど、知ったから何?って感じ。磯田さんの話は良かった。自分のケースにだぶらせて読んだ。
「図書館のお夜食」からの、このエッセイ
良いです(*^^)v
図書館にあるみたいなので、借りてみようと思う
原田ひ...
「図書館のお夜食」からの、このエッセイ
良いです(*^^)v
図書館にあるみたいなので、借りてみようと思う
原田ひ香さんのは人気だから、まだまだ先かな
この本は、あおちゃんとのコメントでのやりとりで読んでみようと思った本です。
楽しい時間だったよ。ありがとう。...
この本は、あおちゃんとのコメントでのやりとりで読んでみようと思った本です。
楽しい時間だったよ。ありがとう。
もし、手に取る機会があったらぜひ〜。
皆さんすごいんだよっほんとっ。
児玉清さんのエッセイがね、すっごくチャーミングなの。オススメです(^^)
次に読む本が決まった。って、これなのね(◠‿◕)
児玉清さん……_φ(・_・メモメモ
次に読む本が決まった。って、これなのね(◠‿◕)
児玉清さん……_φ(・_・メモメモ