普天間よ

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103740056

作品紹介・あらすじ

在日米軍基地の約75%が集中する沖縄。轟音のなかで暮らす祖母、父、娘の三世代それぞれの「普天間」。「沖縄の魂」を織り込んで問う、日本の未来。「沖縄と戦争」をあぶりだす7篇。

感想・レビュー・書評

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  • 艦砲の音が鳴り響く中、南へと逃げる人々。
    焼け尽くされた風景。そこに浮かび上がってくる暮らし。生きてきた軌跡。その人その人の戦争の記憶。沖縄の文化。
    現在は米軍基地のある環境の中で日常を営み、その是非については簡単に答えを出せない深い深い思いを抱え、受け止め、あるいは受け止めきれず、また戦っているのだと感じた。
    人間の生が輝いている作品たち。

  • H27/1/10

  • 戦争を異常事態でなく、日常に落とし込んで描かれた作品だと思った。

    沖縄戦を描いたものが3つ、当時を振り返ったものが3つ、今を描いたものが1つ。
    計7作の短編集。

    特に、最初と最後の「夏草」「普天間よ」が強く心を打った。

    沖縄戦は今も続いている。。

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著者プロフィール

大城立裕(おおしろ・たつひろ)
1925年沖縄県中頭郡中城村生まれ。沖縄県立二中を卒業後、上海の東亜同文書院大学予科に入学。敗戦で大学閉鎖のため、学部中退。’47年琉球列島米穀生産土地開拓庁に就職。’48年野嵩(現普天間)高校教師に転職し文学と演劇の指導にあたる。’49年『老翁記』で小説デビュー。’59年『小説琉球処分』連載開始。’67年『カクテル・パーティー』で芥川賞受賞。『恩讐の日本』、『まぼろしの祖国』、『恋を売る家』など著作多数。また沖縄史料編集所所長、沖縄県立博物館長などを歴任。

「2015年 『対馬丸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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