きのうの空

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103986034

感想・レビュー・書評

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  • みずからの明日を思い描くことが容易になりつつある年代になってはじめて 懐かしさを持って振り返ることのできる昨日もある。そんなことをしみじみ思わせてくれる一冊だった。
    志水辰夫さんという作家の作品を 私はほとんど読んでいないのだが 元々は「志水節」と呼ばれる独特のハードボイルドを書かれるのだそうである。しかし この作品には まったくそんな匂いが感じられない。寂寥感の在る穏やかさが流れるだけである。著者の新境地 ということなのだろうか。

  • 短編集だが、話が進むほど、主人公の年齢が上がり、かつての無垢な少年もやがて一人前に年をとっていく姿が、リアルに想起されました。

  • しみじみとした寂寥感が秀逸。
    短編集ですが、限られたページ数の中でこれだけ中身の濃いのドラマが描かれていることに、「作家」とはこういう人をいうのだなぁと改めて思う。
    「蒼に候」の次に、この作品を読んだので、余計にこの志水さんの幅の広さを感じる。

  • これもシミタツと思えるほど深みがない。短編集なので3篇読んで本を降りる

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著者プロフィール

1936年、高知県生まれ。雑誌のライターなどを経て、81年『飢えて狼』で小説家デビュー。86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞、91年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞、2001年『きのうの空』で柴田錬三郎賞を受賞。2007年、初の時代小説『青に候』刊行、以降、『みのたけの春』(2008年 集英社)『つばくろ越え』(2009年 新潮社)『引かれ者でござい蓬莱屋帳外控』(2010年 新潮社)『夜去り川』(2011年 文藝春秋)『待ち伏せ街道 蓬莱屋帳外控』(2011年新潮社)と時代小説の刊行が続く。

「2019年 『疾れ、新蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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