ぼくはあと何回、満月を見るだろう

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104106035

感想・レビュー・書評

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  • - マーカー引きまくった、とにかく面白い、想像よりももっと強い人だったんだな。

    - それでも、死は突然。突然終わった。さっきまで、尊敬する先生から絵をもらって嬉しいなんて話があったが。人の一生はかくも短く、突然終わる。
    - ただ、最後の最後まで、横になりながら、スマホからメッセージアプリで、オーケストラに指示を出し、朗読を聴きながら指揮棒を振った、そして慟哭。
    - それだけギリギリまで意識がはっきりしていて、自己理解が高くて、前向きに生きてたんだな。
    - 自分のことを自分で理解して、自分を動かしていく。主体性。意志の力。意志の強さ。

  • 人生の残された時間が少ないことがわかっているからこの本が残された、となると複雑な心境になってしまいますが、坂本さんの最後の言葉を記録した一冊としていつまでも残ってほしいと願います。

    本書で印象的なのは、坂本さんが健康であったならおそらく語られることはなかったであろう家族についての話が多いこと、とりわけ随所で語られる晩年を共にしたパートナーとのエピソードは心に残りました。よほど信頼していたんだな、と。

    同じ時代に生き、坂本さんの音楽に力をもらったこと。いつも社会的な問題と戦い続ける姿に勇気をもらえたことは自分にとってかけがえのないものです。
    心からご冥福をお祈りします。

  • 連載中にも読んでいたけれど、こうやってまとめて読むと、人生の拡がりと密度に圧倒される。
    #音楽は自由にする を読んだときは、教授のバックグラウンドを知ることができたような、ちょっとばかりミーハーな興味深さだったけれど、この本は、記憶に新しいものごとを、教授がどう感じ、どう考えていたのか、いかなる意図であったのかの一端を確認するように読んでいた。
    この密度、この速度に伴走した、パートナーの方もすごい。彼女への信頼感が、急にふっと現れるところがいくつもあって、うらやましく思いつつも、こんな方がそばにいてよかったなあとも。

    心残りはあろうけれど、自分の音楽を全うされ、行うべきことを行い旅立たれたことを知り、こちらの背筋がしゃきっとのびる。世界の音を、ていねいに聴こう。

  • 教授の最後のエッセイ集。
    お茶目な人だったのだなぁ、大きな人だったのだなぁ。

  • いろんな色の糸が
    本当にたくさん垂れ下がっている本
    また機会があるごとに読みたい

  • YMOは好きで良く聴いたりソロも各々聴いたりしてたんだけど、個人としてどういう人なのかはたまに見るネットニュースみたいなのでしか知らず(あと年末のコントぐらい笑)初めて坂本さんを少し知ったな、という気持ち。本当に賢い人は柔らかい頭を持ってる人なのではないかな、と思った。個人的にイニャリトゥの映画が好きなので、エピソードが面白かった。し、大変だっただろうな笑。ユーモアがあってお洒落で未来を見ている人。芸術は生き続ける。

  • 坂本龍一さんがもうこの世にいない寂しさを感じたい時に読む本

  • 私は坂本龍一さんこの事
    よく知らなかった事を
    思い知らされました。

  • 慟哭。

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著者プロフィール

さかもと・りゅういち:1952年東京生まれ。3歳からピアノを、10歳から作曲を学ぶ。東京藝術大学大学院修士課程修了。78年にソロ・アルバム『千のナイフ』でデビュー。同年、細野晴臣、髙橋幸宏とともにYMOを結成し、シンセサイザーを駆使したポップ・ミュージックの世界を切り開いた。83年の散開後は、ソロ・ミュージシャンとして最新オリジナル・アルバムの『async』(2017)まで無数の作品を発表。自ら出演した大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』(83)をはじめ、ベルトルッチ監督の『ラスト・エンペラー』(87)、『シェルタリング・スカイ』(90)、イニャリトゥ監督の『レヴェナント』(2015)など30本以上を手掛けた映画音楽は、アカデミー賞を受賞するなど高く評価されている。地球の環境と反核・平和活動にも深くコミットし、「more trees」や「Stop Rokkasyo」「No Nukes」などのプロジェクトを立ち上げた。「東北ユースオーケストラ」など音楽を通じた東北地方太平洋沖地震被災者支援活動もおこなっている。2006年に「音楽の共有地」を目指す音楽レーベル「commmons」を設立、08年にスコラ・シリーズをスタートさせている。2014年7月、中咽頭癌の罹患を発表したが翌年に復帰。以後は精力的な活動を続けた。2021年1月に直腸癌の罹患を発表し闘病中。自伝『音楽は自由にする』(新潮社、2009)など著書も多い。

「2021年 『vol.18 ピアノへの旅(コモンズ: スコラ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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