- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104547050
作品紹介・あらすじ
市場に走る激震、信用は低下、株価の急落。リスク回避のため、容赦なき債権回収に奔走する一方、投資ファンドと癒着、竹井金融相と巨額の出来レースを仕組んでいくが…。そこに、日本経済を揺るがす未曾有の「乱気流」が襲った!株価暴落、格付の引き下げ、経営破綻の危機…。辣腕実業家の「虚ろな野望」を抉る、渾身の上下巻。
感想・レビュー・書評
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オリックスを題材にいた小説。
リーマンショック時代の経済の流れが綿密な取材を基にして描かれている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
相変わらず最後が唐突過ぎ。
高杉小説を読む時は覚悟しなければならない。 -
先日読んだ、格付け機関の経済小説よりは格段に面白い。上巻が下巻より面白かった。時間つぶしにもってこいであったが、再読はないだろうね。
こういう小説の読み方はどう読めばよいのだろうか。具体的な企業、人は完全に連想できるが、フィクションであり実名でない以上作者の想像が含まれているのだろうが、そのリアリティに作者の力量がでるのであろう。本作品は、とくに下巻において不完全燃焼を感じた。 -
尊敬できる上司やトップとめぐり逢えた井岡はなんとしても恵まれていたとは思います。本人の実力はもちろん企業戦士は常に闘い続けねば生き残れません。でもこれでいいのでしょうか。サラリーマンもエリートもつらい世の中ですね。
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日本の最高権力、とまで言われていた加藤噯一郎が、サブプライム問題の前に全くなす術無く、老害になっていく様が描かれている。
終わり方も非常に中途半端な感が拭えない。簡保のやどの総務大臣の介入の下りは興味深かった。 -
若干8年ほどだけど、商社で、偉い人たちの移り変わりを見てきたので、企業の人事のしがらみや哀愁はなんとなく、ピンとくる。だから息子に、サラリーマンでなくて誰にでもはできない必要とされる資格を身につけなさい!と言いたくなる。たいへんなのはどんな仕事も一緒だろうけれども、ならば自分の力で勝負できる世界にいなくちゃあ。親の欲張りかな?
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井岡の活躍は本書の中心だが,ごますり野郎の広瀬,カリスマトップの加藤のような人はどこの会社にもいると思います.でも立花のような信頼出来る人がいることで井岡も力が発揮できるのでしょう.証券化等の経済用語が頻出していてやや理解できない所もあったが,企業小説として面白く読めた.
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金への執着
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オリックスがモデルの企業小説。ほとんど実名が想像できる。高杉良だからかなり真実なのだろう。オリックスなんてあまり気にしたことなかったけど、調べたら、S39年に3商社と5銀行により設立された「オリエント・リース」に源を発する「多角的金融サービス業」。連結子会社が730社、総資産8兆、純利益700億。「虚像」といタイトルからは想像できない企業実績を上げ続けているし、オリックスバファローズも手放していないし、、、まぁ、勉強にはなった訳だが。反面調査のため、登場する日本郵政の北山社長(元三井住友BKの西川頭取)の「ラストバンカー」も読んでみよう。