ビッチマグネット

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 943
レビュー : 190
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104580057

感想・レビュー・書評

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  • パパの愛読書



    Box 1

  • 浮気したまま、いなくなってしまった父親。
    すり減っていく母親。
    どうやら、ビッチを引き寄せてしまうマグネットを持っているらしい弟。
    その姉である主人公。

    姉弟の言動にうわうわうわうわ〜って引いてしまうけれど、さらにドン引きさせるあかりちゃん。
    いやぁ、あかりちゃん、怖かった。
    そんなあかりちゃんから弟を守る所はかっこよくて小気味良かったし、時々ハッとするようないい事言っちゃったりするのだ。この姉は。


    鬱の度合いをはかるBDIテストで①〜④を選ぶテストなのに、全てに⑤を自分で作っちゃう所とか、何かすごくよくわかる。



    正論ってのは他人を正すためにあるんじゃないんだよ。正論ってのはあくまでも自分っていう潜水艦の周囲の状況を確かめるために発信するソナーなんだよ。自分が正しいと感じる、信じる意見をポーンと打って、返ってくる反響で地形を調べるのだ。ソナーで道が拓けるわけじゃない。

  • 前回読んだ本の作者、大島真寿美さんが面白いと言ってたので読んでみた。
    不倫した父親や女運のない弟を家族に持つ女子高生が、人のものの考え方について日々もんもん考えて最終的には臨床心理士になる明るく勢いのあるお話。太宰治の『女生徒』の現代版という感じもあるかも。舞城さんの作品は初めて読んだけどここまで人の心の中を丁寧に考察&描写するのは根気がいったろうな〜と感服した。

  • ビッチを引き寄せる超能力を持つ弟とその姉、母、父の話。姉の突拍子もない行動になんだかはっとなってんん?っとなってああ、なるほど、という感じだった。それぞれがきちんと自分の道に行きつけてよかった。

  • 姉弟それぞれの、特に姉の、自分の考えに対して突き詰めるように執拗でアンバランスなところに、何度か、以前の自分もこんな風だったかもなあと思った。ずうっと凄い勢いで色んなことを考えているような地の文が、疲れるような入り込むような共感するような、へんな感じ。自分のことを問答無用で思い出すよう仕向けられているようで、何となくモヤモヤしたりもしたけれど、この本自体は嫌いじゃない。独特のノリに飲まれてさくさく読めた。

  • 第142回芥川賞の候補作(獲ってほしかった!)。舞城氏の傑作だと思う。すばらしい。

  • 舞城王太郎、初めて読みました。
    超絶面白い。こんな小説を欲しておりました。
    女子高生と弟とその彼氏と彼女、
    母親と父親と不倫相手の女性。
    登場人物はこれだけだけど
    超絶面白い。
    何がどうとは語るのが難しいけれど
    再読・他の作品も必ず読みます。

  • 舞城王太郎はやはり好き。リアル口語がリアルスピードで飛び込んでくる。うんうん。あとなかなか納得できる言葉がところどころあってメモしたくなる。正論はソナー、発して周りの様子を探るとか。

  • 可もなく不可もなく。文章自体は読みやすいけど、そこまで頭に残らない。でもなんとなく尾を引く作家さんだなと思う。

  • 浮気性の父を持つ姉弟を中心にした家族の話。この人の本は初めてだが、他の著作のタイトルなどから持っていた印象とだいぶ違った。中盤まで何を描きたいのかよくわからなく、面白くなかったが、話がすっきりしてきた後半は普通に読めた。

  • このごちゃごちゃ考える感じ、思春期に読んでたら影響受けそうだなぁ。

  • 舞城王太郎の小説の中で多分2番目に好き。
    個人的に、人におすすめするなら最初に「煙か土か食い物」、その次にこれを読んでほしい。

  • ”正しさで人は変わらない。正しさで人を動かすことはできない。”

  • 2015/12/14-12/18

  • 読みやすかった 読んだ後自分も主人公のようにやや理屈的な一人語りが心の中で出てきてしまってわらった

  • お父さんは浮気をしてお母さんは塞ぎこむ家で
    年子の姉香緒里と弟友徳は、それぞれ考え自分の道を行く。

    姉弟同じ布団の中で想像した物語。
    友徳の周りにいる問題児並のずる賢い女たち。
    悩みながらも臨床心理士の夢を確実に近づける香緒里。

    話があっちこっちという印象。
    主人公が自分やばいとか思ってるけど、それ以上に真面目で健全だった。
    弟がビッチマグネットというキャラ付なのはわかったけど、表題になるほどでもない、のかな。。。

    著者が覆面作家で、結構芥川賞候補常連ということがわかり、今後に注目)^o^(

  • 芥川賞候補作品。


    地に足のついた、でもしっかり主張が詰まったお話です。
    真面目な、本当に真面目な姉弟が主人公。
    後半になるにつれ、登場人物が丸くなっていくため?
    いつもの勢いは落ちますが
    落ち着いて彼女等の変化を読めて私はよかったです。
    最後の他人の葬式に参列するエピソードなんか大好き。



    「ひょっとして香緒里ちゃん、その『岸本くん』はもう打つ手がなくてどうしようもないってのは自分でも判ってるんだけど、まだ本当に無縁にはなりたくないから、まだ問題があるようなふりして一人で喋り続けてるだけで、実のところ、もうその『岸本くん』って名前を読んでたいだけないの?念仏みたいに…まあでもそれでもいいじゃないの。だって問題があなたの中にしかないってのはもともとそうだからさ。『岸本くん』の名前が本当に単なる念仏やらお題目みたいになったんだったら、それはつまりその『岸本くん』の問題が香緒里ちゃんの中でも意味を失ってきてるってことで、別れた男の子についての話としては普通に順調ってことじゃないかしら?」


    いつも思うけど、舞城さんの描く女の子ってすんごいリアル。
    思わず頷いちゃいました。

  • ビッチを引き寄せてしまうビッチマグネットの弟。舞城作品は以前別のものが合わなくて久しく離れていたのだけど、これはなかなかに良かった。弟を思うあまり多少暴走ぎみな姉が良い。2013/027

  • ひねくれてるなーと思った。でも、共感する部分もあった。

  • あれ?なんだろう…これまでのと感じが違う…説教くさくて嫌だぞ…
    とはいえ、ページをめくらされた。ごちゃごちゃ言うの、好きだよね、みんな。っていうか、聞くのっていった方がいいのかな?ラッドとかもそうだけど、でもなんだろう、おれも面白いと感じてしまう、のには逆らえない。でもなんかそういうのは感覚的には嫌い。でも、こいつのごちゃごちゃ言うのは、悔しいが面白い。パワフルな正論、正論ってこわい、現代って正論には歯向かえないから。しかしパワフル。
    ドライブする感じは少し弱いけど、強弱の付け方とか、じかんの流れる速さの調節とか、展開とか、やっぱすごい。

  • 2014/6/16購入
    2017/12/30読了

  • 、現代家族を描くとこうなるのかって感じ。
    主観的な視点で進むので、感情移入することができれば楽しい。
    なかなか女性キャラクターに感情移入できないというか
    イメージできないというかで、のめり込めませんでしたが。
    『阿修羅ガール』よりはストーリーもわかりやすく面白かったです。

  • スキューバしたい

  • **

  • 兎にも角にも舞城王太郎。なんだけどあの愛情がわーっと溢れて土石流のごとく押し寄せてくるような勢いは停滞気味。きれいにまるめちゃったかな。いつもより説明的だし。結局阿修羅は超えられず。それでもやっぱり舞城大好き。

  • こんな本を書く人なのか。
    想像と全然違ってびっくりした。
    句読点が少なくて読みにくい。
    面白かったような、面白くなかったような。
    不愉快にはならんかった。
    若いなって感じ??

  • 借本

  • 京王新宿線作家「舞城王太郎」の比較的普通のお話。この人は京王線および新宿を舞台に設定することが多々あるんだが、伊坂幸太郎やもりみーのような地場感はなく、無名の土地≒匿名性としての調布や新宿なんではないのかと思う。土着性という意味では福井なんだろうけど、山の中に土着性がある感じもしないし。
    この作品は珍しく話が現実世界から一歩も出なかった。どの作品を読んでも、この人の才能は嫉妬する。面白いとか得るものがあったとかそういうレベルではなく、剥き出しの才能が嫌になる。発散と収束のさせかたとかホント恐ろしい。

  • 青春だ、家族だ、思いつめた人間だ、複雑で奇妙な感情の渦巻きとなんとかそれを処理しようとする理性だ。いつもごぢゃごぢゃで読む側の方が息が切れてしまう作風のあなたですが、相変わらず大好きです。

    どろどろとした処理しきれないものたちをこうして文章にして書き出してくれることは、なんでこんなに慰めになるのだろう。

  • 前半はなんか読み難くて、この小説は自分には合わないと挫折しかけた。延々続く主人公・香緒里のモノローグは、読点が少ないは支離滅裂で訳がわからないはで読んでて疲れてしまった。弟に対する行動も常軌を逸してて引いたし。でももがく香緒里の苦しみはわかる。家族を捨てた父との再会で「自分は、父と母と愛人の関係の外側にいる」と客観視できてからは、憑き物が落ちたようで、あかりとの対決も小気味良かった。友憲がビッチマグネットなのも、壊れた家族に対する思いがあったせいで人との繋がりに固執してたのかな。

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著者プロフィール

1973年、福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。03年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』『深夜百太郎』『私はあなたの瞳の林檎』など著書多数。12年には『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、『月夜のグルメ』(漫画・奥西チエ)の原案、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳ほか、短編映画『BREAK』や長編アニメ『龍の歯医者』の脚本、短編アニメ『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などをつとめている。

「2018年 『されど私の可愛い檸檬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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