夜の桃

著者 :
  • 新潮社
2.85
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本棚登録 : 746
感想 : 139
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104595037

作品紹介・あらすじ

数億円のローンを組んだ家、高性能なドイツの車、イタリア製のスーツ、スイス製の機械式腕時計、広告代理店勤務の可愛い愛人…すべては玩具にすぎなかった。幸福にも空虚な日々に流される男が出会った、少女のような女。その隠された過去を知り、男は地獄のような恋に堕ちた。東京のニュー・バブルの中で、上下にちぎれていく格差社会に楔を打ち込む、性愛。デビュー10周年の著者が挑む、渾身の話題作。

感想・レビュー・書評

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  • 地位と名声を手に入れた金持ちが女に溺れる話。
    286ページのうち250ページはやってるシーンだったと思う。

    以前短編工場を読んで石田衣良氏の本を読みたいと思っていた。手に取ったのがこの本で果たして良かったのだろうか。

    どれだけ金を持っていても愛情やほんとうにいいセックスは買うことができないらしい。相性の良い人と出会えずに死んでいく人もいる中で俺はなんて幸せものなんだと浮かれていた。
    腰の裏側って表現がいまいちよくわからなかった。

    地位名声金女と男の欲望丸出し物語だった。

  • タイトルから想像する通りちょっとエッチな小説。
    男性の性への理想、幻想ばかりを訴えていて正直幻滅。描写も官能さがない。苦笑。
    読みやすいと言えば読みやすいので一応星ふたつ。

  • 前に読んだ本。
    エロかったことしか思い出せない。

  • 何も思わずたまには石田衣良さんの本でも読もうと図書館で借りたら、お色気系だった。
    妻のほかに愛人1号、2号と二人いる。仕事の出来る人はお盛んという勝手なイメージがあるから、それはヨシとしよう。
    若い愛人2号が出現したからか、絶妙な関係だったバランスが崩れたのか。この千映が1番したたかだったのかもしれない。
    自分の気の済むように行動しているんだもん。最後もスパッといなくなるしね〜。
    男より女のほうが主導権をにぎっているものなのかもね。

  • 官能的な小説。でも官能小説とは違うかな。
    仕事も金も妻も愛人もすべてを手に入れた男。
    そんなバブルをやり過ごし成功した中年男性目線の話。
    話の最後の最後ですべてガラガラと音を立て崩れてはいくが、
    後半までは男の願望をすべて満たした羨ましい話ではないだろうか。
    ほとんどの女性からは共感を得られないであろう。
    愛する妻・長年の愛人・新しい若い愛人の間を上手に泳ぐ様は、
    普通の女性ならば読んでいて気持ち良いものではない。
    (私は普通じゃないので、嫌悪感はないが。笑)

    文中で、男の妻の読んだ小説の話が出てくるが、
    どうやら自らの作品『眠れぬ真珠』のことのようだ。
    そういう手法はシャレてて上手だと思った。

  • 官能小説だよなあ、どう考えても。
    しかもオトコ目線、ご都合主義。
    最後は〆てみたけど、どーね?みたいな。
    経験が至極少ない私がいうのもナンだが、千映がここまでイクか?
    題名といい、表紙といい、飲み屋の名前といい、お尻の描写といい、一貫性というか、こだわりというか、ま、わかるんだけどさ。ちょっとくどいっすね。

  • 中年男にとっての、お伽噺と思って読んでいたら、最後は中年男にとっての、ホラー話みたいなことになってしまった。

  • 男って馬鹿だなと思った。
    欲望に翻弄されまくる男女が滑稽だった。読んでいる自分はもちろん冷静だから、馬鹿だな〜と思いながら読んでいるけど、実際この泥沼にハマってしまったら自分を客観視できなくてこの人たちみたいに溺れてしまうのかなと思うと怖かった。(もちろん小説だからこんなこと現実にはないんだろうけど!)

  • 官能小説にハマって石田衣良さん2冊目。

    男が経営の傍らで女を侍らせている。

    女は自分の周りを回る日常、常になにか目を見張りながら、己自身の欲望に身を任せている。

    それぞれが噛みあいながら物語を動かしていく。

    それぞれなのに、なんでこんなに噛み合うのか。

    千絵ちゃんと奥さんがすごい!!見習いたい。

  • きもい!
    男とは…みたいなのに酔ってるし
    まだまだ、これからだ!
    ギラギラ
    みたいな。
    こんな人種はもう終わり

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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