- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104675043
作品紹介・あらすじ
微笑みに隠された得体のしれなさこそ京の真骨頂。ささ、実在の「怖い京都」八十八ヶ所へ、ご一緒に。
感想・レビュー・書評
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超自然的な怖さより、人の情念がこもった怖さをより強く読み取った。
あちらこちらに点在するいわれあるモノコトを、短いエピソードで解説していく。いずれも興味をそそられ、しかも街中にすらいくらでもあるという贅沢さ。ほんと、23日使って歩きまわりたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
●京都府民は排他的と言われるけども、逆にそれが他県民たちの興味を引くのではないかと思われた
●地元の民話では、平将門は愛妾に裏切られた悲劇の武将として描かれているのだけども。京都人の作者に「朝敵」として、そらもうけちょんけちょんに扱き下ろされていたのが印象的だった。 -
怖い怖いというが全然怖くはない本でどちらかと言えばホンワカとする怖さという感じかな。
京都は昔から恐怖というものを内に受け入れられる特別な存在だと感じる。だから過去の大きな出来事のど真ん中にいてもそれに動じていたら何もできない、そのような気質が綿々と受け継がれているところだ。
もう少し本文に載っている場所の、あるいは現象の写真が豊富に載っていればうれしいのだが、地図だけだとどうしてもその場に感情移入ができない。また、怪異も中途半端で切られているところもありちょっと残念。 -
怖いの苦手なのにはらはらしながら読んでみました。
あんまり怖くないけど、あーやっぱりかって、何ヵ所かは思ったり。
刺激的な怖さよりも、じっとりした恐怖なのが京都なので良い本かな。
名所からマイナーまで紹介している場所の地図が載ってます。 -
自分が持っている本が図書館にもあったので、紹介したくなった。
心霊スポットなどではなく、時代背景や人の心の奥に潜む怖い何かを紹介しているので、好き嫌いが別れる本だと思うが、面白かった。
普通の京都では物足りなくなった人はぜひ読んで欲しい。
何気なく訪れた神社で、五寸釘の痕を探してみたくなるかもしれない。(ゆ) -
タイトルで読んでみた。正直あんまり怖く有りません。しかも京都の詳しい住所等が書かれているが全く京都の住所に疎いので更に内容を理解しがたくしている。よって僕にはさして面白くも何とも無かったんだけど、何項目かはちょっと怖かった。
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清滝トンネルのエピソードは一番グッときたかも。怖いのはちょっと壊れちゃった人間ってことで
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長い歴史を持つ日本の都だっただけに、京都といえばこわいイメージもつきまといます。
どれほど私が知らないおそろしい事実が紹介されているのだろうと冷や冷やしながら読みました。
読んでいる途中で、想像していたものとは違うと、少しがっかりしました。
伝承や言い伝えなど、確証を取れない類の話ばかりが紹介されており、公式的な信憑性に乏しいためです。
実際に行ったことがある場所が紹介されていると、著者の個人的な感覚と脚色を感じ、不気味さにこだわって、かなり穿った見方をしているのではないかと思います。
どうしても、この類のものは都市伝説的なグレーゾーンにあるし、確実な証拠を求めるのはナンセンスですが、本当か嘘かはっきりさせない、あいまいなままに終わる手法が延々と続くため、少し辟易しました。
固有地名を出したところで、確かな情報は何もないため、小説にした方がいいようにも思います。
それでも、京都人ならではの内から見る京都を教えてくれるのは、視線が違って新鮮でした。
知らない寺社がたくさん登場します。
私が京都で知っているところは、観光寺社であり、実際にはそれ以上にもっとたくさんあるのだということを改めて感じました。
志明院は取材拒否の寺で、山門内風景の露出を徹底的に管理しており、荷物はケータイ含めすべて入口で預けられるそうです。
「晴明神社はオタクの巣窟と化した」という見識には、笑ってしまいました。
地元の人からすれば、確かに『らき☆すた』の鷺宮神社と同じように思えるのかもしれません。
弁慶石を平泉にまで持ち運んだ弁慶は、稀代の石マニアだと書かれているのもおかしかったです。
ハッキリした危機感というよりも、ざわざわと心波打つ不安感を喚起させる話の流れは、もはやフィクションの域。
具体的な地名は書かれていてもあいまいな空気に包まれています。
文章は上手ですが、多少自己満足的な側面も感じました。
ぞくっとしたホラーミステリー調エッセイ。
ひんやりした雰囲気をたっぷりと味わえますが、残念ながらあまり好みではありませんでした。 -
これはいい京都読本だと思う。
マニアックな所とメジャーなところが入り交じってるのが面白い。 -
心霊とかそういうものではなかったです。
自然のただそこにある歴史背景やいろいろな物で怖さを感じませんか?という感覚に共感できると面白いと思う。