マタンさんの感想
2015年7月23日
おそらく著者の存在を知る人は あまりいないと思います。 そもそも、彼は文学系では非常に珍しい 黒人の作家でした。 絶望的な状況になった男に 思わぬ形での幸運が訪れます。 それは「自分自身が他人と間違われ死亡」 彼は書類上、存在がなくなったのです。 そして、それは苦難の始まりとなりました。 姿を見られてはならないわけで。 現実に、一度ばれて生命の危機に 陥ることになったので。 アウトサイダーとなっても彼の苦難は つきまといます。 最後は… どんな展開がまっているのでしょう。
(Richard Wright)1908-1960。ミシシッピ州生まれ。激しい人種差別のなかで育ったが、15歳のころに文学に目覚め、19歳で小説家を志してシカゴに出る。さまざまな職業に就きながら文筆の道を模索。主要作品に『アンクル・トムの子供たち』、『ネイティヴ・サン』、『ブラック・ボーイ』、『アメリカの飢え』などがある。 「2024年 『地下で生きた男』 で使われていた紹介文から引用しています。」