こうしてお前は彼女にフラれる (新潮クレスト・ブックス)

制作 : 都甲 幸治  久保 尚美 
  • 新潮社 (2013年8月23日発売)
3.36
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105901035

作品紹介

どうしていつも、うまくいかないのか? 胸を締めつける9つの愛の物語。ニュージャージーの貧困地区で。ドミニカの海岸で。ボストンの大学町で。叶わぬ愛をめぐる物語が、傷ついた家族や壊れかけた社会の姿をも浮き彫りにする――。浮気男ユニオールと女たちが繰り広げる、おかしくも切ない9つのラブ・ストーリー。大ヒット作『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』の著者による最新作。

こうしてお前は彼女にフラれる (新潮クレスト・ブックス)の感想・レビュー・書評

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  • 昔、何年か前に通っていた英会話教室で、アメリカ人の女教師が遊びに来ていた女友達を連れてきていた。ドミニカ系のアメリカ人だった。ドミニカについての知識は皆無で、話はまったく弾まなかった。ただ、とても可愛い子だったことを覚えている。
    ジュノ・ディアスの本はこれで3冊目。
    読むたびに、あの浅黒い肌の目の大きな女の子を思い出す。そして、次に会った時はもっとドミニカについて話せるんだけどなとしょうもないことを考える。

  • フラれる、ふられる、Furarelu。やや、Sっ気のあるタイトルが、気になってた。浮気は、親密さを避けるためのもの...らしい。そこに輪をかけて、ユニオールの場合、親密な関係に対するもっと根源的な恐れ、親密な関係はやがてすべて壊れてしまうだろう、という思いがある。だったらそもそも親密になどならないほうがいいし、うっかりそういう関係に入ってしまえば、失われる前にむしろ自ら壊してしまった方がまし...みたいだ。
    自分の心を他人に開くのが恐くてたまらない。だから主人公ユニオールはマッチョな仮面を被る。そして、浮気を繰り返して、バレる。を繰り返す。
    背景に、アイデンティティや生まれ育った環境があるにはあるのだけれど、ただこの自分内“ひきこもり体質"的な印象は、日本も他の諸外国も同じだなと感じる。そして、そこには性差すら無いような...。草食系や草といわれる男子が増える一方で、女性は強くなったと言われるけれど、はたしてそうだろうか。面白本でもあるけれど、切なくスパイシーでもあり、個人的にわりとぐぐっとくるものがあった。

  •  おかしくもせつないドミニカの男女の物語9編。
     前作『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』では、カリブ海の呪いにとらわれたオタク青年の純情さと独裁政権の暴力を描いていたが、本作では恋愛とセックスと浮気と自暴自棄に明け暮れるドミニカの男女しか登場しない。
     日本人とは価値観の違うどうにも救いようの人たちの話に最初は理解に苦しむが、読み進めていくと、根底にある移民としての寂しさ、マイノリティへの偏見、貧乏と強力な家族愛から脱けだせない虚無感という、自分にはどうにもならないものに包まれていくのを感じる。

  • 「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」に登場したユニオールが主役で、9つの短編が収録されている。
    彼女がいるのに浮気ばかりを繰り返すユニオール。オスカーとは真逆なタイプだが、根本的に二人とも恋愛に不器用なタイプではないかと思った。
    個人的には幼年期アメリカへ渡ったばかりの「インビエルノ」と兄の半生を描いた「プラの信条」が気に入った。

  • オスカーワオに続き、こちらも読了後、どっぷり疲れた。本のパワーがすごすぎて、受け止めきれない。なのに、こちらのパワーも吸い取られてく。愚かさ、哀しさ、弱さ、いろんな人間の負のてんこもり。「親密さを避けるための浮気」。わかんないけどわからされてしまいそうになる、赤裸々な浮気男の一生が迫ってくる。どうしようもなさ、運命がひっぱってく、運命にひっぱられてく力に抗うことの、難しいこと難しいこと。

  • ほっといてんか!

    新潮社のPR
    「どうしていつもうまくいかないのか? 叶わぬ愛をめぐる9つの切ない物語集。『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』の著者の最新作。」

  • ドミニカ女性たちの描写のあとに見下ろす自分の体の貧相なこと!

  • 嫌なタイトルだなぁ・・・!(笑)前作「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」にも登場したらしい、ユニオールとその家族を中心とした短編集は前作に比べてテーマが絞られた印象があって、読みやすくて面白かった。

  • 図書館で。
    ん~と。女性の立場からこういう小説を読むと何でこんなダメ男(達)に女が引っかかるんだろう?と首を傾げるのですが…。きちんとした教育と働ける環境が無いと厳しいんだろうなぁとも思ったり。男女ともにそれは言えることなんだとは思うけれども周囲の環境を跳ね除けてその場から飛び出すのは物凄い努力と運と才能が必要なのかな。

    とは言え。女性が妊娠をコントロール出来たら世の中は大分変るだろうなぁ。何でこの本に出てくる女性たちはそれでも男性を求めるのだろうか。一人で生きていけないからか。まあそれもあるだろうけれども。そして男も何故浮気を繰り返すのか。妻子が居てもなお。
    人種的なモノとも言いきれないなんとなく哀切な小説でした。そんなにも傷つくならやめたら良いのになんて思いますが止められるぐらいなら浮気なんてしないのかな?

    関係を希薄にするために浮気するならオトコはオンナの浮気も容認すべきだよな。でもこういう男どもは自分の恋人や妻が浮気したら当たり前のように暴力を振るんだろうなぁ。どう考えても男性本位な辺りが鼻に付く感じはありますな。

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