こうしてお前は彼女にフラれる (新潮クレスト・ブックス)

  • 新潮社 (2013年8月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784105901035

感想・レビュー・書評

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  • 昔読んで好きで、購入して再読。
    唯一女性が主人公の「もう一つの人生を、もう一度」が一番好き。
    「最初の日々には、私はすごく孤独で、毎日自分の心臓を食べて暮らしているみたいだった。」

    再読後は他の作品も好きだが、最後の作品に出てくる主人公の親友エルヴィスは実在?妄想?

  • 『オスカー・ワオ』ほどの爆発力はないのだけれど、やっぱり読者を引き込む力がすごい作家だなぁと思う。

    愛憎に満ちた家族との思い出を抱えるユニオールを通り過ぎていく、様々な境遇の おびただしい数の女たち。わたしはおよそユニオールとは似ていないはずなのに、彼の人生をすごく自分事のように感じてしまう。

    ユーモアあふれる語り口なのに、常にすさまじい哀愁が漂っているところにも、強い作家性を感じる。

  •  『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』のジュノ・ディアスによる短編集ということで読んだ。訳者あとがきで気づいたが、オスカーの友人であるモテ男ユニオールをめぐるスピンオフなので、ニコイチで、かつ連続で読んだほうが楽しいのは間違いない。

     どうしようもない浮気男であるユニオールのさまざまな人生のフェーズでの色恋沙汰と、アメリカ移民二世として生きることなどが描かれている。各短編は独立しているものの、ユニオールの人生という一つの軸があり、そこを起点に家族や恋人が登場して、すったもんだが起こっていく。居酒屋で聞く友人の恋愛話に近いものがあり、かなりフランクなノリで描かれている点が特徴的だ。それは女性器の翻訳が、大胆にも放送禁止用語の言葉で行われている点からも顕著だ。あと先を考えず心の赴くままに行動して、あとで後悔することの繰り返しなわけだが、それが一子相伝よろしく父→兄→ユニオールと継承されている様に業の深さを感じた。特に兄であるラファの存在は大きい。ラファはイケメンで女の子を取っ替え引っ替えしているのだが、ガンで若くして亡くなってしまう。兄に憧憬を抱き、その姿を追いかけて大人になったユニオールが兄の不在を埋めるように女性を追い求めてしまうのではないか?このあたりは訳者の方が、あとがきで突っ込んで考察しており興味深かった。

     トランプが再度大統領に当選した今、不法移民に対する規制が今より厳しくなることが想定されている中、着の身着のままでアメリカにやってきて何とか生きている人たちの話は、たとえフィクションだとしても胸が苦しくなる。もっとも顕著なのは、本著で一番硬派と言ってもいい「もう一つの人生を、もう一度」だろう。ドミニカからやってきた女性たちが、各自家族の事情を抱えながら、なんとかサバイブしているその姿に勇気をもらいつつも、同僚、恋人に過度な期待はしない、なぜなら裏切られると辛いから、という気持ちが伝わってきて切なかった。完全に偏見だが、ドミニカ人が楽天的というイメージを華麗に裏切る静謐さがあった。これが一番好きな短編。

     人生のターニングポイントとなった瞬間が密度高く真空パックされ、まるで走馬灯のように短編として配置されたのちに表題作が最後に用意されている。自身の浮気が原因で彼女と別れることになり、それを忘れるために様々なことに挑戦するのだが、何をやっても身体を痛めて八方塞がりとなってしまう。そんな状況で全体に厭世感が漂いながらも、NYで暮らすドミニカ系アメリカ人の日常が細かく描写されているので、どこか楽しげな空気を感じられた。正論でいえば浮気する奴はクソ野郎でしかないが、こと恋愛においては正論なんてまるで通じないし、それでも人生は続いていくことを教えてくれる一冊だった。

  • ほっといてんか!

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    「どうしていつもうまくいかないのか? 叶わぬ愛をめぐる9つの切ない物語集。『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』の著者の最新作。」

    • 二三歩さん
      いつも花丸並びにコメントありがとうございます。
      まだ入手しておりません(近所の本屋にない><)が、オスカー君が良かったので楽しみにしておりま...
      いつも花丸並びにコメントありがとうございます。
      まだ入手しておりません(近所の本屋にない><)が、オスカー君が良かったので楽しみにしております。
      2013/08/28
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「オスカー君が良かったので」
      頑張り屋さんは、やっぱり好ましいですよね(と思ってます)。
      しかし、お腹一杯になる饒舌さにも、クラクラさせられ...
      「オスカー君が良かったので」
      頑張り屋さんは、やっぱり好ましいですよね(と思ってます)。
      しかし、お腹一杯になる饒舌さにも、クラクラさせられました。。。
      2013/08/28
  • 図書館で。
    ん~と。女性の立場からこういう小説を読むと何でこんなダメ男(達)に女が引っかかるんだろう?と首を傾げるのですが…。きちんとした教育と働ける環境が無いと厳しいんだろうなぁとも思ったり。男女ともにそれは言えることなんだとは思うけれども周囲の環境を跳ね除けてその場から飛び出すのは物凄い努力と運と才能が必要なのかな。

    とは言え。女性が妊娠をコントロール出来たら世の中は大分変るだろうなぁ。何でこの本に出てくる女性たちはそれでも男性を求めるのだろうか。一人で生きていけないからか。まあそれもあるだろうけれども。そして男も何故浮気を繰り返すのか。妻子が居てもなお。
    人種的なモノとも言いきれないなんとなく哀切な小説でした。そんなにも傷つくならやめたら良いのになんて思いますが止められるぐらいなら浮気なんてしないのかな?

    関係を希薄にするために浮気するならオトコはオンナの浮気も容認すべきだよな。でもこういう男どもは自分の恋人や妻が浮気したら当たり前のように暴力を振るんだろうなぁ。どう考えても男性本位な辺りが鼻に付く感じはありますな。

  • 昔、何年か前に通っていた英会話教室で、アメリカ人の女教師が遊びに来ていた女友達を連れてきていた。ドミニカ系のアメリカ人だった。ドミニカについての知識は皆無で、話はまったく弾まなかった。ただ、とても可愛い子だったことを覚えている。
    ジュノ・ディアスの本はこれで3冊目。
    読むたびに、あの浅黒い肌の目の大きな女の子を思い出す。そして、次に会った時はもっとドミニカについて話せるんだけどなとしょうもないことを考える。

  • フラれる、ふられる、Furarelu。やや、Sっ気のあるタイトルが、気になってた。浮気は、親密さを避けるためのもの...らしい。そこに輪をかけて、ユニオールの場合、親密な関係に対するもっと根源的な恐れ、親密な関係はやがてすべて壊れてしまうだろう、という思いがある。だったらそもそも親密になどならないほうがいいし、うっかりそういう関係に入ってしまえば、失われる前にむしろ自ら壊してしまった方がまし...みたいだ。
    自分の心を他人に開くのが恐くてたまらない。だから主人公ユニオールはマッチョな仮面を被る。そして、浮気を繰り返して、バレる。を繰り返す。
    背景に、アイデンティティや生まれ育った環境があるにはあるのだけれど、ただこの自分内“ひきこもり体質"的な印象は、日本も他の諸外国も同じだなと感じる。そして、そこには性差すら無いような...。草食系や草といわれる男子が増える一方で、女性は強くなったと言われるけれど、はたしてそうだろうか。面白本でもあるけれど、切なくスパイシーでもあり、個人的にわりとぐぐっとくるものがあった。

  •  おかしくもせつないドミニカの男女の物語9編。
     前作『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』では、カリブ海の呪いにとらわれたオタク青年の純情さと独裁政権の暴力を描いていたが、本作では恋愛とセックスと浮気と自暴自棄に明け暮れるドミニカの男女しか登場しない。
     日本人とは価値観の違うどうにも救いようの人たちの話に最初は理解に苦しむが、読み進めていくと、根底にある移民としての寂しさ、マイノリティへの偏見、貧乏と強力な家族愛から脱けだせない虚無感という、自分にはどうにもならないものに包まれていくのを感じる。

  • 「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」に登場したユニオールが主役で、9つの短編が収録されている。
    彼女がいるのに浮気ばかりを繰り返すユニオール。オスカーとは真逆なタイプだが、根本的に二人とも恋愛に不器用なタイプではないかと思った。
    個人的には幼年期アメリカへ渡ったばかりの「インビエルノ」と兄の半生を描いた「プラの信条」が気に入った。

  • オスカーワオに続き、こちらも読了後、どっぷり疲れた。本のパワーがすごすぎて、受け止めきれない。なのに、こちらのパワーも吸い取られてく。愚かさ、哀しさ、弱さ、いろんな人間の負のてんこもり。「親密さを避けるための浮気」。わかんないけどわからされてしまいそうになる、赤裸々な浮気男の一生が迫ってくる。どうしようもなさ、運命がひっぱってく、運命にひっぱられてく力に抗うことの、難しいこと難しいこと。

  • あんまりだった

  • 本館 県立

  • 前作よりこっちの方が面白かったな。「天国の口、終わりの楽園」をまた観たくなった

  • 個人的な見解ではあるがこのひとの話は、おもしろおかしいものより切ない悲哀なものがより良く感じる。「インピエルノ」「ミス・ロラ」「浮気者のための恋愛入門」がおすすめ。73

  • 前作オスカー・ワオの二番煎じのようなものだ。面白いが話が冗長だ。

  • 作者が6歳の時に
    ドミニカ共和国から家族揃って移住。言葉の壁、人種の壁、大変。やっぱ付き合う連中ってのは黒人、ラティーノばっかで結構皆だらしない。
    そういうのは充分わかったよ。
    だけどさー何かー新鮮さ、面白さがないんだよね。
    あれすかね余りに「おけつオパイ」表記が多すぎてひいてしまったのかしら。
    ほんとに「おけつオパイ」しか見てないならこんなに楽なことあらせんが、余りにも女性にも頭や心があるってことに触れない本で怖いわ。
    難しいなあ。けしてエッチな本じゃないんだけどな。

    ドミニカ風ってのに甘えすぎてる。

  • 文学

  • 主人公ユニオールの女性遍歴。
    ほんとうの浮気男(スシオ)は彼の兄であって彼じゃない。
    なのになぜユニオールは浮気がやめられないのか。
    ドミニカ人だから、という簡単な話ではない。

    太陽と月と星々 The Sun,the Moon,the Stars
    ニルダ Nilda
    アルマ Alma
    もう一つの人生を、もう一度 Otravida,Otravez
    フラカ Flaca
    プラの信条 The Pura Principle
    インビエルノ Invierno
    ミス・ロラ Miss Lora
    浮気者のための恋愛入門 The Cheater's Guide to Love

  • 全部同じ主人公の連作短編集だとしばらく気付かず、ユニオールってどういう意味だろう?と思っていた。
    表紙の絵の女性のはるか後ろにぽつんとしてるのが振られた男だとわかった時が一番面白かった。

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