どの宗教が役に立つか (新潮選書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106003769

感想・レビュー・書評

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  • 扇情的なタイトルからすると、どの宗教が一番優れているか?にスポットが当たっていそうだが、さにあらんや各宗教の特徴であったり、思想などを軽快に教えてくれる。
    「なるほどぉ」と呟きながら読み進めた。視点がほぐれ、ものごとの見方が柔軟になっていく自分を発見することができた。また、しばらくしたら読み返したい。

  • インチキ宗教に、まともな宗教。ぜーんぶまとめて胡散臭い!という人へ、三大宗教などの簡単な概略を示す本・・・であると共に、インチキ宗教の定義、日本人の宗教オンチなどいろいろ盛り込んだ、エッセイ的な(寄り道の多い)本。最初の方のページがおすすめ。

  • ゼミの先生にお借りしました。

    目次
    1.どの宗教が「安心立命」への近道か
    2.どの宗教が人間を上等にするか
    3.どの宗教がご利益を与えてくれるか
    4.どの宗教が女性に強くなれるか
    5.どの宗教が「煩悩」に寛容か
    6.どの宗教が死の恐怖を取り除くか

    仏教・キリスト教・イスラム教のそれぞれの特色が
    エピソードを取り混ぜて書かれています。
    結構わかりやすいです。
    しかし、結局どの宗教が~なのかは
    わからなかったような気がする…。
    まぁ、それぞれいいとこもあるし悪いところもあるって感じです。

    ちょっと面白かったのが「ノブレッス・オブリージュ」のお話。
    「ノブレッス」は「高貴な」、「オブリージュ」は「義務」という意味。
    高貴なる者、社会的に身分の高い者は、それだけ大きな義務を
    背負っている、という考え方のこと。
    この考え方は日本人の感覚にはない、というお話。
    では日本人はどんな観念を持っているかというと「すぐれた人」。
    これは日本神教の特色である。

    というお話でした。人の精神世界には、たとえ神を信じていなくとも
    宗教が大きな影響を及ぼしてるんだなぁと感心。

    似たような本をあと2冊貸していただいたので、
    そちらも読もうとおもいます。

  • おもしろい
    人事を尽くして天命を待つ。日本人の発想。
    信じられた事だけで既に救いが与えられているというキリスト教。
    日本人は救われにくいねェ

  • 信仰を持つ人から見たら無神経に生きている私ではあるが、それでも「なんだ、このふざけたタイトルは!」と思う。でもそこはそれ、著者の話の巧みさ故の表現で、ややこしい話も平たく、あくまで平たく言い放ってしまう小気味よさ。非常に解りやすい(本当は複雑で割り切れない話なのだろうけれど)、宗教に疎い私にも、おぼろげながらイメージすることが出来た気がした。

    少し近そうに思うのは仏教なのだけれど、でもそれは自分の中の、ふと敬虔な気持ちになる一瞬に似ているからで、自分を律したり、戒めたりの盾となるか、あるいは幸せへの扉となるか、と考えればちょっと違う感じがする。

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著者プロフィール

1936年大阪生まれ。
東京大学文学部インド哲学科卒業、同大学院博士課程を修了。
気象大学校教授を経て、宗教評論家として活躍。
「まんだらの会」会長、大正大学客員教授。
著書に、『仏教の歴史』(春秋社)、『釈 とイエス』(新潮社)
『自分が変わる』(世界文化社)、『宗教激突』(ビジネス社)など多数。

「2004年 『釈迦物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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