- Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106022494
作品紹介・あらすじ
戦場のオシャレは命懸け。兜は見た目が9割? 戦国の武将たちが競いあうように作らせた「変り兜」60点を一挙公開。虫愛づる殿やカニ将軍、ウサミミ男子にSFマジンガー系など、キッチュでバサラな造形はなぜ生れたのか。そもそも「戦国時代」とは何か。合戦のリアルな真実とは? ワビ、サビ、イキだけではない、「B面」の日本美が明らかに。
感想・レビュー・書評
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図書館で目に付いた、戦国時代の変わり兜を集めた写真集のような一冊。
戦場で大将が目立ったら、ピンポイントで狙われて危ないんじゃないかと私などは思うのだけれど…戦国武将はお洒落かつ様々な意味を込めて派手な兜をかぶったようだ。見た途端笑ってしまうような兜もあり、それを真剣な面持ちでかぶっている姿を想像してニヤニヤしてしまう。特に表紙のウサギの兜など、厳つい武者がかぶっていたかと思うと(笑)
勝者側(東軍)の兜がほとんどだったのが残念。石田三成の物としての乱髪天衝脇立兜は紹介されていなかったしな…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
’刀剣’は洗練された美を感じられる素晴らしい工芸品だと思いますが、『兜』は頭や首などの急所を守る実用品から戦場で己を誇示する=手柄を周囲にアピールする為の目印・ロゴマークとしてデザインが発展していき、モチーフや形状・色など非常に個性が表れていて面白いものでした。
角やら飾りとかを大きくする方向は分かりやすいですが、ナスを象った〈茄子形兜〉(p42)はわざわざ一枚鉄からナスのへたの形に、しかも大変リアルに成形させるという手間に比べるとはっきり言って地味だし、防御力としてもいかがなものなのだろうか。
鉢の裏側には金箔捺しとの事なので、今はぱっと見真っ黒で冴えないが、元々はキラキラしていたのかも?
特に目を惹いたのは〈黒漆塗雁金形兜〉(p110)。
サリーちゃんのパパ感が否めないが、なるほど雁金か!ダサかっこいい!黒漆仕上げでシックで気品も漂いフォーマルにも日常使いにもいける、シチュエーションを選ばず被れる兜。
そもそもこれら飾り兜は、基本的には常に装着している訳でなくて普段は供に持たせ、ここぞと言う場面でのみ被るものだったのか。そりゃそうだわな。
と、パラパラ眺めているだけでも楽しい本。
幕間の戦国コラムもなかなか読み応え有り。
1刷
2022.5.29 -
変わり兜60点をオールカラーで紹介。
どうしてこんな姿の兜が生まれたのか?その謎と真実を探る。
・戦場のオシャレは命懸け
・「強くなければ生きていけない」戦国男子の心意気
・ロボットアニメやSF映画のデザインソース?
変わり兜とその時代 一~四、図説 日本の甲冑ヒストリー、
主要参考文献有り。
なんとなくキッチュ感まで漂う、変わり兜の数々。
兜のみならず、フル装備の具足一式の姿になると、
「オレだぜ!」という目立ち感が倍増しています。
まあ、江戸期になってから制作のものもあるけれど、
なんともそのデザインが凄い!
大胆なものがあれば、なんでそんなに細部まで凝るのかという、
驚きのものありと、個性が爆発しています。
実はハリボテだったものも・・・さすがにでっかい水牛角は
本物だったら首が折れそうになるだろうなぁ~。
伝天海所有具足一式・・・「黒衣の宰相」天海って何者?と
疑念を抱く、装備でした。
写真に目を奪われますが、変わり兜とその時代と
日本の甲冑ヒストリーが分かり易くて良かったです。
ともあれ、厳選60点なのか?他にもあるよね?もっと見たい。 -
戦国時代の甲冑は「戦場でそんなに目立って大丈夫なの!?」と戸惑うくらい派手なものや大胆なデザインが多い。そこに美術工芸品的な価値を見出して、1ページに一つずつ具足や兜をカラーで紹介している。なんと言ってもそこに付けられたキャプションが見事で、読んでいてにやけてしまうほどユーモアがあり面白い。合間に平安時代からの甲冑の変遷や戦のシーズンに関する考察を挟んでいて勉強にもなり、真面目さとワクワク感のバランスが絶妙。近年、大河ドラマでは戦国武将の甲冑を忠実に再現しているので、合戦シーンで「あの兜、この本で見た!」と気づくことも多々あり、歴史ファンの愉しみが増えている。
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2009年11月発売のCasa ブルータスで変わり兜の特集がちょろっとありました。これマジで被ったのかよ笑えるだろーっていうの、結構あります...2009年11月発売のCasa ブルータスで変わり兜の特集がちょろっとありました。これマジで被ったのかよ笑えるだろーっていうの、結構ありますよね(笑)
記事によると、海外でも大人気みたいです、鎧兜。2013/08/27 -
「Casa ブルータスで変わり兜の特集が」
CASA BRUTUS侮り難し。。。
因みに大阪では、
「戦国アバンギャルドとその昇華 変わり兜...「Casa ブルータスで変わり兜の特集が」
CASA BRUTUS侮り難し。。。
因みに大阪では、
「戦国アバンギャルドとその昇華 変わり兜×刀装具」(大阪歴史博物館)なる催しが、巡回展あるのかなぁ、、、
http://www.mus-his.city.osaka.jp/news/2013/kawarikabuto.html2013/08/28
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また変わり兜の本を読破。以前読んだ物に比べて、より現代的な表現と評価をしているところに共感が得られる。勿論その以前にも出てきた兜はあるが、写真のより具合、角度などでもまた興味をそそられ、実際に見たくなるものである。
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戦国時代についてのコラム付
(まさか、北半球規模の気温が戦国時代に関わってるとは思わなかった)
ちょっと量は多くないかも? しかし、伊達正宗の三日月型の兜や直江兼続の愛の兜など、有名どころではなく、本当に変わった、ちょっとマイナーな兜が多めだったのが好印象。 -
「ウサミミ」「タワー」「マジンガー」・・・。
かなりミーハー(笑)な視点から、変り兜を紹介した本です。
(ちなみに、表紙の兜は、「ウサミミ」系。なるほど!?)
専門的な知識を求める方からは、お叱りが出そうな 軽~い解説。
ですが、これが 私のような門外漢には非常にわかり易く、また「なんでこんなの頭につけちゃったの?!」という素直な感想に、共感することしきり。「兜」の本を読んで、こんなに笑うとは 思わなかった。
日本人にとっての美は、わびさび の「引き算」の美 だけではなく、
過剰なまでに装飾を重ねることによって生み出される もう一方の美の極みが あった、とする著者の言葉に納得。今の私の目から見ても、これらの兜は非常に美しくしかもカッコイイ!
一番印象的だったのは 「茄子のヘタ」をかたどった 兜です。
渋い!一度ご覧あれ。 -
ファッション雑誌のようなキャッチと共に、典型的変わり兜を類型的に纏めつつ紹介した一冊。
しかし、思ったほどマニアックではない。ちと残念。もっとも、一般的な見解からすれば充分だとは思うが、まあ、この手の本を購入する人物群と言えば、後は推して知るべし。
写真ももう少し拡大してくれるとか、別の角度から撮影したものを掲載するなどして欲しかった。
ともあれ、甲冑と言えば五月人形しか思い出せない方は、是非とも本書を手に取り、その認識を覆してもらいたい。頭頂部インパクト対決で、西洋の代表がマリー・アントワネットだとすれば、日本代表はこの変わり兜だろうなw -
面白かった!見やすいし、歴女的コメントも冴えています(笑)。
それにしても、こんなケッタイな武具身につけて…バカですな(^^;; -
ふと図書館で目に入り、興味をそそられたので借りて読了。
様々な戦国時代の特徴的な兜が紹介されており、実用性に疑問を持つものもw
ほとんどが見たこともない兜だったので、純粋に面白かったです。 -
想像していたよりも、戦場とは派手で鮮やかな世界だったのだろうかと思った。変わり兜の紹介だけかと思いきや、戦国時代の説明もあったりして意外と読み応えがあった。
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ウサギ、カニ、イカ、サザエ、チョウ、トンボ、ムカデ、シャチホコ、
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厨二病的な変わり種が見れるのかな―、って手に取ったら甘かった。変わり種どころか、ド変態じゃん。目立ちたいの?カッコいいから程遠いけど大丈夫?これで部下を鼓舞できるの?邪魔じゃないの?操作性悪いだろ?と頭ぐるんぐるんにしてくれる。しかも筆者がひたすら普通に紹介しつづけてくるのでこっちが世界観が狂ってくる。これをクールデザインと言ってしまうとすると美的感覚て何だかわからなくなる。中毒性がある一冊。
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美術
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軽妙な語り口で読みやすい、変わり兜の本。
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過激すぎるデザインがどれも面白い。戦場で確実に目立つように考えられた過剰なデザインはヤンキー文化につながっていると思う。
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ムダぢゃないようで明らかにムダな装飾ほど好きです。
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戦国時代以降の変わったデザインの兜の写真が沢山あります。パラパラめくるだけでも、楽しいです。
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赤い彗星、羽根マシマシ、メンテナンスフリー、宝塚もびっくり、バニー男子、わが身を茄子化する、乱髪オン乱髪、神仏全部のせ、マジンガー系…。煽り文句に説明文にと、いちいち笑わせてくれる。いい。