日中ビジネス摩擦 (新潮新書 14)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106100147

作品紹介・あらすじ

精一杯のサービスが民族差別とされてしまった日本航空、債権回収でつまずいた東方リース、不当な行政処罰と闘った北京遊楽園、ショー・ビジネス界の大きな落差に直面した劇団四季、ノートパソコン事件でゆれた東芝中国…。こうした摩擦がなぜ次々と起こるのか。はたして危機を克服する道はあるのか。豊富な具体例を通して、中国社会の文化的な背景を探り、明日の対中ビジネスの道を示す。

感想・レビュー・書評

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  • 中国、日本がどちらかが良い悪いではなく、なるべくフラットな立場で書かれてたのが良かった。

    特に面白かったのが、
    日本では謝れば許される。だから謝る。
    中国では謝ると責任を押し付けられる。だから謝らない。
    ということ。

    10年以上前なので、ここで描かれる中国人の特性も変わってきているのではと思うが。

  • オリンピック前の話

    中国人ビジネスの話
    不愉快、不公平、不誠実、不合理



  • 反中が高々しく掲げられつつある日本にとって中国人のことを内面から知る端緒となりうる本、、かな。
    少なくとも、文化の違いを意識した上で、上から目線で型どおりに日本の文化の尺度で
    中国人の行動を図ろうとはしておらず、同じ目線に立った上で中立的に文化比較を行っている
    点はすごく頷ける。
    が、終始具体的なエピソードに特化しすぎていたと感じれた。


    海賊版の横行から中国国営のアミューズメント・パークである北京石景山游来園の著作権侵害まで、
    すごく失礼な言い方をするならば、中国人には美意識はないに等しいと常々感じていたが、そうではなく“日本人が描く”美意識という概念自体がないのだろう。

    とにかく、中国人とのビジネスだけはしたくはないが、
    その抜け目のなさや論理のすり替えを駆使して自身の要求のみを強行しようとする姿勢だけは真似たい、
    と共に相手に変化を求めるのではなく、自身がそれを論破できるように鍛えていきたい。

    また、外交面での世界を相手取った横暴さは国益のみを鑑みると素晴らしいほど一貫している。

    これから大量な人的資本とマーケットを武器にして世界の変遷を担い、国力を増強させていくであろう中国に対して、日本人もあれぐらいの論陣をはり駆け引きが出来るようになる必要があると思う。ただ、中国の真似事をしてではなく、あくまで日本人の特長に応じたやり方を模索していけないものか。

    ----
    ----

    ・中国人にとって食事が相互判断の場。
    相手の人格から、自身の重要度まで推し量る、故に食事の場を重要視する必要がある。


    ・性悪説の国
    人は生まれつき悪である、故に信用しない。
    保証人制度の非定着、故に現金主義
    逆に、日本は信用経済の国。
    同文同種は錯覚であることを認識した上で、中国を相手にするときは絶対にぶれてはいけない
    一貫した姿勢で臨むことが要求される

    ・中国ビジネスの特長
    不合理 不公平 不誠実 不愉快

  • 一部言い過ぎではないか、と思うところもちらほら。
    しかし、中国関連の仕事をするときにはそのくらい慎重になる必要はあると思った。
    そういった意味で参考になる本だと思う。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。   愛知県生まれ。早稲田大学第一文学部卒、同大学院アジア太平洋研究科修了。1995年より2年間北京師範大学、北京語言文化大学へ留学し、98年より北京や広州のラジオ局にて、日本語番組の制作プロデューサーやMCを務める。2014年に帰国。

「2022年 『家計簿からみる中国 今ほんとうの姿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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