- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106103506
作品紹介・あらすじ
なぜそんなアホなことをするのか、そしてアホなことを言うのか?無益な争いに血眼になり、破綻必至の計画を立て、互いに殺しあうに至るのは、いったいなぜなのか?文化的文明人を自任する現代人が、いとも簡単に飛び越えてしまう「アホの壁」をめぐり、豊富なエピソードと心理学、文学、歴史ないまぜでつづる抱腹絶倒の筒井流人間論、ついに登場。
感想・レビュー・書評
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個人的には養老孟司の「バカの壁」のほうが好きだが、筒井康隆の「アホの壁」も面白かった。アホが潤滑油となって世界が進んでいくのかもと想像すると楽しい。
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往年の「乱調人間大研究」を薄味にしたような読み心地。
焦点的自殺の実例紹介で、肌に粟を生じた。
フロイト的過ち(フロイディアン・スリップ)は身を以て味わった。会えば確実にイヤな思いをするであろう友人宅へ向かう際、反対方向の電車に乗ったり、乗り越したり……。
著者のフロイトへの傾倒ぶりがうかがえる。 -
フロイト全集を学部時代に読み切っただけあってその傾倒ぶりがすごい。
まさか戦争の話までおよぶとは思わなかった。 -
ブラックユーモアで現代を風刺するSF作家の筒井康隆が、養老孟子の「バカの壁」のパロディ版として書いたもの。「人間は、考えるアホである」という悟りをベースに、「アホな言動」「アホな喧嘩」「アホな計画」などを延々と繰り返す人間の心理を分析し、「なぜあの立派な人があんなアホな事をするのか?」という疑問に答える。あちこちに「フロイト」という名前が出ていて、心理学や哲学に言及したお堅い本と勘違いされるかも知れないが、フロイト博士が人間の全ての行動は「無意識」によって起こされると唱えたオーストリアの精神学者であるという事を予備知識にしておくと非常に読みやすい。本書の結びでは「社会の潤滑油」としてそれなりに役に立っている「アホな人たち」に心の底からのエールを送っている。
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筒井康隆にしちゃつまんない本だな。BOOK OFFに売り飛ばすべきかどうか悩むレベル。
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もともと筒井康隆のファンなので、特に感想はない。
一応書いておくべきこととしては、あれだな、ふりが
な。
P111で枢機卿という文字にたいしてなぜか すうききょう とルビがふってある。
いったいなぜ?
この本ではP61あたりから読み間違いについて論じている部分があるが、それに関係するのかな?
こ -
タイトル買いです。
好みが分かれようなぁ。
私はこの作家さんは嫌いじゃないから、
アリだと思うのです。 -
エンターテイメントの大御所が書くアホな言動や行動の分析集です。ここでいうアホとは、芸術性や文化的価値のない、つまらない行動のこと。
おふざけ満載のパロディ書かと思いきや、丁寧に分類されたアホ事例を冷静に心理学的観点から分析されていて、また日頃感じることが巧みに言語化されていて、さすがと思ってしまった。
最後はアホ万歳でしめくくられているのもさすが。 -
かなり期待して読んだのだが、思ったよりおもしろくなかった。ちょっとガッカリ。
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うーん、自分も当てはまるところはあった。
あほなことをやっているなぁ~と認めるしかないだろう。
さらっと読める筒井エッセイ。