たくらむ技術 (新潮新書)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105012

感想・レビュー・書評

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  • 本屋で惹かれて即買い。
    期待通りの面白さに一気読みした一冊。

    今の仕事への姿勢や、「ものをつるく」というプロジェクトでの立ち位置や振る舞いについて考えさせられました。
    いいものをつくるには、いいものをつくる環境を整えなければいけないし、そのきっかけは些細な事にあることを再確認できました。
    また、目の前のことに一つ一つ悩むのではなく、全体を見ながらいいタイミングで悩むことが大事だというのは、プロデューサーの仕事だけではなく、どの仕事でも共通することだと勉強になった。

    よく建築設計の仕事をしているとクリエイティブだと思われがちだが、無から有を生むようなクリエイターでは決して無い。
    家一軒でも何十人単位で人が動くこの業界でも、プロデューサーのように、常に全体を俯瞰しながらそこに有る物事や人をうまく動かし、気持ち良く仕事ができる環境を整え、60点のものを80点や100点にしていく「構成能力」が大事だと思いました。
    その構成能力こそ「ものづくり」の本質なのかもしれない。

  • 友人に借りました。このタイトルの「企む」はちょっとした照れ隠しじゃないかと。
    ひたむきに本音を勉強し、果敢にチャレンジし、思考を分析し、予習と反省をしながらくそまじめに「面白いもの」を作ってきた。
    そんな姿勢が直球表現だとちょっとはずかしい(?)のかなと思いました。
    実はそれが凡人には簡単じゃなくて、出来る人はかっこいいんですけどね。

  • 気になってた加地君(カジヒデキっぽく呼んでみたり♪)の本。

    もちろん、すごい一流のプロデューサーなんだろうけど、
    根っこの部分は一緒かもな。
    なんて、勝手に仲間意識をもった。

    「よくそんな本、買ってまで読むねえ」と、あきれ顔だった彼も、私より先に読み終わって、ロンハー(←録画)みながら、「このテロップがねえ、なるほどね。」などと、ぶつぶつ言ってた。

    いろんな芸人に対して加地くんが思ってることとか、ちょっとしたエピソードが興味深かった~
    尊敬する先輩たちの話も好き。

    仕事って楽しいよね!
    って気持ちに自然となれる、まじめでたのもしい一冊♪

    (2人読んだから、元は取ったよね、、と自分にいい聞かせつつ。。)

  • 好きな番組のプロデューサーの著書。
    幾度かテレビで見かけていたこともあって、気になったので読んでみた。

    なかなか面白かった。この人の手がけている番組を見たことがない人でも十分読めると思う。ただ、知っていたほうが面白さは数倍。
    特に「アメトーーク」は大ファンなので、どういった意図、経緯で作られているかを知ることが出来て、とても満足。
    「企む」ということがメインで語られているけれど、それ以上に加地さんの周りに対する気遣いが非常に感じられる内容だった。
    これから自分の仕事にも活かしていきたい。

  • 著者は「アメトーーク!」や「ロンドンハーツ」の総合演出(肩書きはゼネラル・プロデューサー)をされている。どちらも、自分にとって「演出が凄く面白い」と感じる注目の番組。
    全体を通して、仕事(特に演出)に対する姿勢や手法について、今の時流に求められるような興味深い内容が多く、かつ共感できた。
    特に、2点。
    「10.かわいがられた方が絶対にトク」では、千原ジュニアさんと有吉弘行さんの「かわいさ」の分析が、「人気の秘密はこういうことだったのか」と意外性と納得感があった。
    自分の中のイチオシは、「13.芸人は何を企んでいるのか」の内容。チームプレイで笑いを作る上での「企み」に関する内容で、芸人さん達の「向き不向き」や「役割」に対する観察が面白い。「核となる人」「核となる人をイジれる人」「安定感のある人」「かき回し役」「独自の視点を持つ人」「爆発力のある人」というタイプ別の人たちを、どういうテーマの時に、どういうポジションで置くか、という「企み」について書かれている。また、その狙いを芸人さん達も同様に理解しているという。

  • 『たくらむ技術』加地倫三 読了。
    http://ow.ly/gzcgP

    同じ会社の同じ部署の大先輩ですが、本を通して勉強させて頂きました。
    直接話聞くのが一番早いのに変な感じ。
    今度話しかけてみようかな、勇気を出して。

    ただ言えることは、やっぱりこういう突出した能力を持った個人が書いた本って、得てして啓蒙というか啓発本みたいになってしまって、良いところだけ上手く還元できる人間で無いと、あたかも自分もこんな風になれるかもっていう勘違いを起こさせてしまって、得てしてそいつは表層的なテクニックばかり身につけた気になって、そんな糞みたいな知識を先行させて、合コンとかで「アメトークってさ、こうやって出来てるんだぜ。テロップ1枚にもこれだけこだわるんだぜ」とか言っちゃう痛い大人を作り出す可能性もあるなぁなんて思う。

    あーすげぇな加地さんって。
    って思ってじゃあ自分は加地さんを目指そうってことではなくて、加地さんにはあって自分には無いもの、自分にはあって加地さんには無いもの、そういう簡単な客観視から始めて、それを言語化して、行動に移す。

    そういう基本的な作業が出来ないと、こういう啓発本的な要素を持った本(今流行の「~の技術」「~の力」「~な生き方」みたいな)は、読んだ人間を餃子の皮より薄い、湯葉くらいのレベルの薄っぺらい根拠の無い自信や勇気みたいなものを与えている気がする。

    だから僕は自己啓発本をほとんど読みません。

    読みませんって言ったのに、読みましたっていう報告をするという、まさに矛盾に満ちた投稿となりましたが、テレビ局で働く人間としては、同じ会社にこれだけの時代を作った大先輩がいる、そんなことを再確認することと、吸収できる良い部分は全て吸収し尽くしたいな、と明日からの仕事に対するモチベーションを高める一因となる一冊でした。

    ベタな結論ですが、
    そんなことが言いたかっただけです。

  • 構成力の高さを感じられる、読みやすい文章。一気に読んでしまった。普段見てる番組の裏側が垣間見えて、また違った目線でこれからも番組が見れそうですわ。

  • 「仕事に楽しく取り組む」仕掛けがチラホラと。
    ただのタレント本とは一線を画す。

  • 僕が大好きな番組、「アメトーーク」「ロンドンハーツ」のプロデューサーの著書。お笑い芸人にへの愛、バラエティ番組への愛が溢れてます。仕事論としては身につけるのは難しそうですが、とにかく仕事や人生を真剣に楽しむことが大事と教わりました。

  • いい大人が集まってくだらないことをやることの尊さたるや

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