- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106107245
作品紹介・あらすじ
あの“メロディ”の何が凄いのか――。《勝手にシンドバッド》《いとしのエリー》《C調言葉に御用心》など、初期の名曲を徹底分析。デビューから国民的バンドとなるまでの軌跡を辿る、胸さわぎの音楽評論!
感想・レビュー・書評
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初期のサザンも、勢いがあってよかったですね。後に希望の轍や、Tsunamiのようなしっとりとした歌も歌えるようになっていて、当時からみると不思議な感じがします。
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サザンは自分にとっての青春のテーマソング。スージー鈴木の意見に時に頷いたり、怒りを表したり忙しい読書だった。音楽的なテクニックは別にして、音楽と思い出は結びついていて、人それぞれおもいいれが違うのは当然。ただ著者が書くように、洋楽、特にビートルズの影響が大きいのは否めない。
「KAMAKURA」を聞くと、「white album」を次には聞きたくなる。 -
2021年3月18日読了。サザンの「勝手にシンドバッド」による鮮烈なデビューから、「熱い胸さわぎ」~「KAMAKURA」までのサザンの活動期を著者の実感を交え時系列で振り返る本。私にとってはサザンは認識したときにすでに押しも押されぬ大御所バンドであったが、色モノ~音楽性重視~下世話と振り子を振れながら、持ち前の体力・音楽性でしぶとく生き残ってきたサザンの特性・歴史について認識を新たにすることができた。正直、「海のYeah!!」収録曲以外、アルバムで曲を聴くことが最近ないので初期のサザンもアルバムもたまにはちゃんと聴くようにしよう。音楽的にサザンがはっぴいえんどなどと比べ過小評価されすぎている、という指摘は頷ける。初期のサザンと今のサザンは分けて考えないといけんよな。
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歌謡曲評論家として著者が名を成す前の、勢いと思い入れのあるアーチストに捧げられた著作。アルバムカマクラまで解説。
デビュー期・怒涛期・AOR期(まー売れなかった。しかし今振り返ると名曲だらけ)・結婚期・モンスター期、私なりにカマクラまでを分類するとこんな感じだが、年ごとに区切っているので本のほうが冷静か。
とにかく情報量がぱないし、マイルスもエバンスもごっつぁんの中山康樹の本よりもリアタイの素直さが発揮されててアラフィフには特におすすめ。著者はボブクリアマウンテンがしょせんアジアの田舎バンドとバカにした綺麗を推してたが、私はステレオ太陽族と人気者で行こうの2作を推すAOR派です。 -
私は唱歌、童謡、軍歌、歌謡曲(懐メロ)が好きで、ロックは殆ど聞きませんが、30前後の頃のサザンオールスターズの歌には強烈な印象を抱いたことを覚えています。「勝手にシンドバッド」(1978)、「いとしのエリ―」(1979)、「チャコの海岸物語」(1982)・・・。胸騒ぎの腰つき、意味はわからないですが~(^-^) 夏、海、湘南・・・、フル活用でしたね。スージー鈴木 著「サザンオールスターズ 1978-1985」、2017.7発行です。
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サザンオールスターズ読本。
私も高校~大学時代がサザンの全盛期だったから当時の熱気が凄く判る。
キワモノバンド扱いだったデビュー曲、同じ路線で来たセカンドシングル、そして困惑の極みに人々を陥れた名曲「愛しのエリー」。
確か当時、ザ・ベストテンで初登場から1位になるまで2ヶ月近くを要しハズ。こんな曲、作れるんだ、と思ったものだった。
ツイストがライバルと見做されていてザ・ベストテンに二組揃うと必ずバカ騒ぎ。アリスはテニスウェアで歌い、サザンは短パン一丁で歌う。
今思えばみんな恥ずかしい恰好で歌っていた。
「勝手にシンドバット」は名曲である、は大賛成。「メロディ」が名曲である、は筆者の思い入れ過ぎか?
私の一押しは「栞のテーマ」である。娘を「栞」と名付けようかと思ったくらいだ。残念ながら当時は「栞」は人名漢字ではなかったので断念したが。
「ステレオ太陽族」は初期の傑作だと思っていたが著者によるとダメらしい。「綺麗」が傑作なんだそうだ。う~む、判らん。
各アルバムの全曲紹介があり、どれも懐かしく読むことが出来た。
LPは持っていが、CDに移り変わっていく時期に全部捨ててしまいCDを買い直すほどの楽曲でも無い、というのが今の私のサザンの位置づけだ。
「KAMAKURA」だけ何故かカセットで買ったので今も手元にある。そしてCDで買った「夏のYeah!」だけが今の手持ちのサザンである。思い入れで書く音楽評論は熱くていいね。 -
サザンオールスターズは、嫌いではない。
いや、高校時代を過ごした1985年までのサザンオールスターズは、サイコ―に好きだった。
この時期、特に「NUDE MAN」収録までの楽曲には特に思い入れがある(大学サークル的なノリも含めて)。
本書は(初期の)サザンオールスターズ論の最高峰だ。
そういえば、サザンって国民的バンドだけど、ここまで評論されているものは少ないのね。
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「好きなことを好きなように書く」ことは幸せなことで、その熱量が多ければ多いほど読む側も幸せになれる、という時もあると思う。そんな本だった。「『KAMAKURAへ行こう』選曲案」はステキなリストだと思います。
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カセットテープミュージックのスージー鈴木氏による初期サザン評論。
はっぴいえんど史観に対するキャロル、サザン史観という訳ではないが、自分も「LONG VACATION という名盤の後追い(当時はカセットの「Beach Time Long」を聴いてた)と、中学時代のAll Together Nowでのはっぴいえんど再結成をラジオで聴いて、なんだかはっぴいえんどって凄いらしいと刷り込まれていた。
一方のサザンと言えば、テレビで三宅裕司とコント番組をやっていたり、聞き取れない日本語のような歌を歌っていたりと、思春期真っ只中の中学生にとってはあまりその格好良さが理解できていなかった。
それでもチャコやBYE BYE MY LOVE、メロディは大好きだったし、ふぞろいも大人の世界を覗くようでドキドキしながら観ていた。
そんな当時のことがいろいろと蘇ってきた。
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/689755