認知症の新しい常識 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106108952

作品紹介・あらすじ

2025年には国内患者数が700万人に。今のところ決定的な治療薬がないこの残酷な病気に、私たちはどう向き合えばいいのか。創薬、治療法、予防法、生活習慣、心構え……あらゆる角度からの最新情報!

感想・レビュー・書評

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  • 本書の紹介文~〝2025年には65歳以上の日本人の5人に1人、約700万人が患うことになると予想される認知症。決定的な治療薬、治療法がないとされる中で、私たちは人の記憶を奪うこの残酷な病気どう向き合えばいいのか 〟・・・脳に良い食材~野菜、果物、魚、ニンニク、カレ-のスパイス、カカオポリフェノ-ル。・・・長谷川和夫名誉教授~「認知症の専門医だって認知症になるんだから、誰もが認知症になると伝えたい。隠す必要は何もないんだよ。 早めに気づくか見つけてあげるかして適切な治療を受けることが重要なんだ」・・・

  • テレビの健康番組と同レベル。

  • 治療薬や家族の対応法など、最新の話がたくさん出てきて勉強になるが、一番大事なのは長谷川式を考えた人が認知症になったあとのインタビューの部分。
    おそらくそうだろうと狙って、自分が作った試験ではない形で調べて、わかった段階ですっぱりと発表したところに、第一人者の医師としての矜持を感じる。

  • アミロイドβが認知症解決の鍵を握っているかもしれないし、ミクログリアやタウタンパク質がそうなのかも的な議論をしていたけど、結局のところ今現在認知症を根本的に解決する手段はないみたいな感じだった。
    それ故に予防をすることが大切で、適度な運動とバランスの取れた食事と適度な睡眠時間を取ることをベースに、プラスαで認知症予防に有効そうな食べ物を摂取してみればいい的なことを言っていました。
    なかなかいい本だったと思います。

  • 認知症の新しい常識。

    面白い本だと思ったので紹介させていただく。
    「認知症の新しい常識」という本だ。
    本書では認知症に関する話が複数用意されていた。
    その中で3つ面白い内容がある。
    1、新薬の登場
    今までの認知症薬は元気な細胞を刺激して活発化させることが多い。
    今回登場したのはアミロイドβを作るのを阻害する物だ。
    アミロイドβとは脳内で蓄積されるもので、それが溜まる事が原因で認知症になるといわれている(現状仮設でしかなく、確証はまだない)
    いわばアミロイドβとは脳のゴミである。
    今回の新薬はゴミを作らせない事が目的である。
    ふーんって思うかもしれない。
    驚いたのは今までの認知症薬は飲むのを辞めると途端に悪化し、服用していないと同じくらいの状態まで悪化する。
    今回の新薬は服用を辞めても効果が持続するである。
    今までの常識を覆す事だとワクワクした。
    ぜひ今後も研究が進んで欲しいものである。

    2、認知症になると痩せる。
    認知症になると誤作動で食欲が湧かなくなり、糖は吸収できずそのまま捨ててしまうそうだ。
    食べても吸収できずどんどん痩せていってしまうそうだ。
    体重測定を何気行っているが、体重は認知症進行の一つの指標になると思えるという事だ。

    3、720万円の損害賠償事件
    JR東海の列車に認知症のおじさんが轢かれた話である。
    その遺族に720万円の損害賠償がされた話だ。
    話だけは知っていたが内容を知ると家族は辛かったのだと思う。
    内容は調べて欲しいのだが一審判決は敗訴、自由に外に出られないようにすべきという判決である。
    認知症を介護する者がより悩みを表に出せず、抱え込む事助長するのではないかと思った。
    誰が家に閉じ込めてるという話ができようか。
    困っても誰も頼れないではないか。
    逆転勝訴することになるのだが、このご家族は認知症の未来を切り開いた行動である。
    とても苦労されたのでしょう。
    感謝したい。

    魅力を語るのは難しい。
    受け手のリアクションが見えないからだ。
    何が足りないか、わからない。
    この本の魅力わかるかな?

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著者プロフィール

1976年大阪生まれ。出版社勤務、月刊誌記者を経てフリーに。科学技術を中心に取材活動をしている。著書『消えた伝説のサル ベンツ』(ポプラ社)、共著『山中伸弥先生に聞いた「iPS細胞」』(講談社)、訳書『大人のためのやり直し講座 幾何学』『デカルトの悪魔はなぜ笑うのか』『「数」はいかに世界を変えたか』『「代数」から「微積分」への旅』(いずれも創元社)など。

「2021年 『深遠なる「幾何学」の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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