- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106435416
感想・レビュー・書評
-
相手が何者で、何をしようとしているのか。
それを語る自分は何者で、何をしようとしているのか。
小林秀雄はしっかりと見ようとしていた。
そして見えたものはこのようなものだった。
「私に恐ろしいのは決して見ようとはしないで見ている眼である。物を見るのに、どんな角度から眺めるかという事を必要としない眼、吾々がその眼の視点の自由度を定める事が出来ない態の眼である。」(p169「志賀直哉」)
「私は、ここで問題を提出したり解決したり仕様とは思わぬ。私はただ世の騒然たる文芸批評家が、騒然と行動する必要の為に見ぬ振りをした種々な事実を拾い上げ度いと思う。私はただ、彼等が何故にあらゆる意匠を凝らして登場しなければならぬかを、少々不審に思う許りである。」(p136「様々なる意匠」)
「私はどんな作家を語ろうとしても、その作家の思想の何等かの形式を、その作品から抽象しようとする安易を希いはしないが、如何に生まの心を語ろうとしても、語るところが批評である以上、抽象が全然許されないとなると問題は恐ろしく困難になるのだある。志賀氏はかかる抽象を最も許さない作家である。」(p165「志賀直哉」)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
.
-
難解ではあったが、どことなく感じられる飄々とした雰囲気が好ましい。衒学趣味に満ちているかと思いきや、知識に裏打ちされた確たる信念の発露として読める。
-
【由来】
・
【期待したもの】
・
※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
・
【ノート】
・蛸の自殺 2015/12/5(土) よく分からんかったが、真夏の海の描写は戦列なイメージ
【目次】 -
中学から高校にかけては、小林秀雄を読むのが流行った。そういう時代だったのかも知れない。
この本は全32巻ほど購入、読了しているが、第1巻のみ書棚に載せよう。新仮名遣い、新字体、脚注付き、というところがまるで教科書みたいで興ざめしてしまうが、これは僕の趣味の問題であって内容に文句はない。
確か子どもの頃に読んだときは「考えるヒント」から読み始めて、中原中也とか、本居宣長とか、興味の赴くままに読んでいた記憶がある。脚注付きなので、中学生にお勧めだと思う。どうだろうか? -
やっぱり避けては通れなかったか。。。。
-
2009/
2009/
-
やはり読まねば・・・
-
一周目。シャーペンを持って式を書きながら読み進める本。それでいて五感に働きかける本。
-
初期小説群が好きなので。