- Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120032462
作品紹介・あらすじ
ここからなにもかもが始まった。世界の果ての「壁」を抜け新しい運命を探しに。
感想・レビュー・書評
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遂にフィリエルと共に生きることを決めたルーンだが、(フィリエルのために)ユーシスの危機を救うべく、フィリエルを置いて去ってしまう。「そんなにユーシス様が大事なら、あたしだって浮気してやる」ということで、バードに会うために王宮に乗り込むフィリエル。そこでこの世界の真相に触れる。可部の真相と次代の女王が選ぶ道とは。
本編第5部は一気にSFじみた話になり、若干駆け足。おそらく外伝でもう少し掘り下げるんだろうが、ちょっと唐突過ぎてついていけなかった。ユーシスとルーンの疑惑は、双方の天然により募るばかりである。
外伝は、ルーンがセラフィールドにやってきた頃の話。フィリエルは昔からまっすぐで、若干思い込みが激しいが、愛情深く、ルーンは…可愛い。本編があるからこそだが、とにかく二人とも可愛くて、5部より面白かった。 -
前半は本編で後半は外伝。本編の竜退治のあたりのユーシスがかっこよかった。彼と打ち解けたルーンも大人になったなあと勝手に感慨深い。外伝はルーンが初めてセラフィールドに来た頃の話。子供ルーンかわいい。博士もすてき。
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最終巻に記載
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外伝では、セラフィールドにルーンがやってきた頃の日々が描かれている。お姉さん気分でルーンの世話をするフィリエルと、天真爛漫なフィリエルを守ろうとひっそり誓うルーン。どちらも年上気分なのが面白い。ルーンがかわいすぎる。
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面白かった。
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フィリエルとルーンの冒険はいよいよ佳境に入ってくる。遠い南の国での異変を伝えに故郷に戻ってきたフィリエルは、ついに星仙女王の前に出る。そして彼女の従姉妹であるアデイルとレアンドラと共に女王の前で事実を知るのだ。このあたりの荒唐無稽さがなかなか小気味よい。荻原規子がこのような世界観を持ち込んでくるとは、少々意外である。何しろ日本古典を舞台にした作品ではこうした世界観はあまりお目にかからないからだ。それでもまあ楽しめて読めた。
後半は外伝その1が収録されている。ルーンが初めてセラフィールドに来た時のことが語られる。そして、二人が前半の冒険を終え、ついに母親の墓を訪ねる場面で終わる。これはこれでなかなか良い。ホーリーのおばさんがやはり最初からただ者でなく、だからこそこの夫妻に看守の役割が与えられたのだと納得させられる。
いろいろ面白い本だった。続いて最終巻に読み進もう。 -
最初に感じたSFの雰囲気がいい意味で昇華された。ルーンが来た当初のフィリエルの葛藤はよかった。一巻でルーンに感じたフィリエルを除け者にして、自分は秘密を知っていたという嫌な感じ(優しさではあったが)を漸く許せるような気がした。ルーンもフィリエルを亡くしたら、上の空になり、博士と同じように忘れ形見を愛しつつも、フォローしないんだろうなと思うと、なんだか哀しい気がする。ムカつくというより、哀しい。