- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120037740
作品紹介・あらすじ
人類によって壊されゆく地球再生への処方箋を「地球の臨床医」が語る。
感想・レビュー・書評
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ガイア理論という言葉を本書ではじめて知ったが、ときどき帰宅中に運転しながらボンヤリと考えていた事が、偶然にもガイア理論と非常によく似ていて、割とスンナリ受け入れる事が出来た。
ボクが考えていたのは、人間という生物は地球にとって、『あまり役に立たない居候みたいな存在』という事である。しかも、他の生物よりちょっとだけ頭が良いのを鼻にかけ、優越感に浸り、地球を支配していると勘違いしている生物なのだ。しかし、やっている事といえば、メシは大量に食うわ、ゴミはそのへんに捨てるわ、そのくせ家賃は払わないという、三拍子揃ったタチの悪い居候なのである。
その居候たちが最近盛んに論じている、原発に関する『反』とか『脱』とか『推進』なんて議論などは、地球の壮大な歴史から見ると非常に小さな問題で、例えばこれからエベレストに登る人が、一歩目を右足から踏み出すか?それとも左足から?で悩んでいるような話なのだ。
本書にも原子力発電に関する記述があり、原子力は有効な手段の一つ、と書いてある。とはいえ現実問題として、今の人間の技術力で原子力に頼り、核廃棄物の問題を抱えるのは不安を感じる。しかし今のペースで二酸化炭素を放出し続けるのも結局は同じ事なのだ。かといって自然由来の太陽光・風力・水力・地熱などの発電量で、膨大に増え、且つ豊かになりすぎた人間の生活レベルを維持するのは、非常に困難と思われる。・・・と、家主である地球の堪忍袋の緒が切れかかっているのにも気付かず、居候たちは終わりのないエネルギー論争を続けるのであった。人間のエゴに付き合わされる他の生物にとっては、非常~に迷惑な話だ。
しかし本書の記述どおり、ガイアが意思を持った生命体であるとすれば、存在価値の無い生物を地球上に出現させるはずが無いのである。きっと我々人間にしか出来ない役割があるはずなのだ。
もしかしたらもう遅いのかもしれない、だが何かを始めるのに遅すぎる事は無い。もっともっと真剣になれば、子孫のため、そして未来の地球のために、なすべき役割はたくさんあるはずである。
なんて事をまた帰宅途中に考えてたら、家通り過ぎたわw詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
環境学者でもある英国のクリスピン・ティッケル卿が、本書の序文で、以外のようにコメントしている。これは、まさにジェームス・ラブロック博士のガイア思想に根ざして、地球と人類の置かれた状況を的確に捉えている。
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人類はあまりにも数が増えすぎて、地球にとって病気のような存在になってしまった。そのため、地球はかなりの機能障害に陥っている。人間の病気と同じく、その結末には4種類のケースが考えられる。侵入してきた病原体の撲滅、慢性的な感染状態、宿主の死、そして共生である。共生が成立すれば宿主にも侵入者にも相互利益のある長続きする関係が保たれる。 -
【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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【目次】
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原発やクリーンエネルギーについて書かれてあり、このご時世に読むのがピッタリだった。
ガイア理論なども書かれていつよかった。 -
第7章【持続可能な撤退の技術」がこの本の目玉(軽いけど)。それ以外は類似の書籍にて語りつくされている。