- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120039720
作品紹介・あらすじ
私たちに馴染み深いその魚偏漢字は、なぜそう読まれるのか、どうしてそんな字ができたのか。魚偏漢字の由来がわかる本。
感想・レビュー・書評
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魚偏の漢字を真面目に研究して分類した本。
もう忘れていましたが、和製漢字は訓読みのみ。
従って、鮪とか鰯とかは日本人が命名した日本語。
中国と日本で指す魚が異なる字や中国のままの字など読んでいて勉強になるし面白いです。
魚偏漢字表に読みがある本を想像していたのでちょっとうれしい誤解。
雑学レベルではなく楽しめる本だと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とにかく魚偏が付く漢字の成立と意味について詳細に解説している,教科書レベルの本(何の教科と言われると,それは疑問だが).
恐らく,一般向けの書籍で,ここまで詳細かつ集約的に書かれている書籍は皆無なのでは?
コイ一つとっても,鯉=魚(魚を示す象形文字より)+里(ウロコがきちんと並んでいる様子)あたりが書いてあれば御の字だが,本書はさらに,里=田(整然と区分けされている様子)+土(場所の属性)というところまで分解し,『コイを表す字の本質は田にある』と,言うところまで持っていく.
著者は『古代中国博物学』や『漢字の記号学的研究』を研究していた教授であり,基礎やら予備知識は一般レベルを超えていることは容易に予想がつく.
魚の専門家ではないが,だからこそ,客観的に様々な漢字を冷静に分析できるのではないかと思う.
魚のイラストは一切なく,ひたすら魚偏の漢字を体系的に分類し,一文字ずつ解説するというシンプルさが,資料としての魅力を一層高めている.
惜しむらくは,漢字の解説の最初に,簡単な魚の解説が入っていること.
他の部分が凄いだけに,どうしてもおまけ情報として浮き彫りになってしまうのだ.
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魚偏(うおへん)の漢字には、国字(日本製の擬似漢字)が非常に多い。
そんな魚偏漢字がどのようにして作られたのかを、歴史を遡りながら探求する。
最近読んでいたこの手の本の中ではお堅い感じ、つまりはとても本格的で、正直序章の部分でお疲れムードに。しかも、解説の中で、著者の推測と言うのが多いのが気になってしまった。
ただ、本来は中国から伝わってきた漢字なのが、その物に対する字がなかったため日本で創作され、それが逆に中国で使われているというのは面白いことだと思った。 -
読売新聞の書評で取り上げられた。
漢字の成り立ちの由来+魚の特徴の記述あり。