誤断

著者 :
  • 中央公論新社
3.33
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本棚登録 : 223
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120046773

作品紹介・あらすじ

自分が勤める製薬会社の製品が、相次ぐ転落死亡事故に関わっている?副社長直々に調査を命じられた槇田は、各地の警察に赴き、密かに自社製品の使用履歴を調べる。経営不振で外資企業と合併交渉中の長原製薬にとって、この時期の不祥事は致命的だった。槇田は被害者家族の口を金で封じるという業務を任されるが、そこに過去の公害事件が再燃してきて…。警察小説の旗手が挑む、企業に人生を捧げた者の闇。

感想・レビュー・書評

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  • ラストがちっと回りくどいか?

  • ぜんぜんなにも解決してない

  • 製薬会社に起こりえる薬害訴訟問題のお話。
    難しい課題ではあるが、その割には読みやすかった。
    しかし・・・そりゃあ無理でしょ~と言いたくなる場面多し。

  • 副社長も苦労人だった。
    過去を批判するのは誰でもできる。
    その時に何をするかだ。
    同じような立場に置かれて、共に自分の信念に従ったはずが、出した結論や行動は違っていた。
    会社の最期を看取って、副社長も本当の意味の贖罪ができるのかもしれない。
    弁護士は最後に息を引き取ったのか。
    「やり遂げた」と思える人生を送りたい。

  • 2016.10.26読了
    いきなり弁護士に話してしまうの?とびっくり。だけど、何もなかったかのように話が進んでいって、あれ?話したよね?と何度か戻って確認してしまった。色々と非現実的だけど、面白かった。(図書館)

  • 製薬会社の処方薬による自殺事件から話が始まる。
    途端は単なる成分の記載漏れ?長原製薬は事実を公表することなく、金で解決をする。
    長原製薬は東京で大手製薬会社として営業をしているが、かつては静岡の港町に本社があった。
    40年前、台風の被害で廃液タンクが破損し、湾内に流れ、そこの魚を食べた地元の人5人がなくなる事故があった。
    膝が痛み、次第に歩けなくなり、全身に麻痺が回って死んでしまう。このときも金で解決してきた。
    当時は、この町では長原製薬があってこその町だったため、住民は黙っていた。
    40年後、この町で同様の被害を訴える人が20人を超えた。同社の顧問弁護士の高藤もこの町の出身で同様の症状に苦しんでいた。
    長原製薬の副社長、安城は40年前の事故を解決してきた。
    そして、今回は部下の槙田に金での解決を指示する。
    高藤は医師の真島とともに、訴訟を起こそうと長原製薬に乗り込む。

  • 一社員がここまでやっちゃう非現実さはあるけど話としてはまとまりがあったかな。で最初の薬はどうなったの?

  •  裁判に持ち込まない。
     そのことを説得力を持って、ストーリーに仕上げる。その試みは、まずまず成功している。

  • 2015_06_09読

  • 自分が勤める製薬会社の製品が、相次ぐ転落死亡事故に関わっている? 合併交渉中の会社にとって、この時期の不祥事は致命的。槇田は被害者家族の口を金で封じるという業務を任されるが、そこに過去の公害事件が再燃し…。

    「会社の正義」≒「社会の正義」というのは企業小説によくあるテーマかもしれないが、本作はそれに公害、弁護士とは、職業倫理などが絡んだなかなか興味深い作品だった。堂場作品らしくスピード感ある展開もよかったが、40年前の事件が…というのがやや現実離れし過ぎ?
    (B)

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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