帝国日本と朝鮮野球 - 憧憬とナショナリズムの隘路 (中公叢書)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120049361

作品紹介・あらすじ

五輪の優勝、WBCの準優勝により、韓国の野球は国民的スポーツとなった。いまその起源や日本経由の用語見直しなど、歴史の解明が喧しい。日本は朝鮮野球にどれだけ関与したのか-。植民地時代の朝鮮野球は、朝鮮人と支配者日本人双方から重視されていた。日本人との試合は大いに盛り上がり、朝鮮ナショナリズムに火をつける。当局は、中等学校の甲子園出場に道を開き、都市対抗野球を後押しし優勝に導くなど、融和政策に"活用"する。本書は一九世紀末から「解放」される一九四五年まで、複雑な道程を辿った朝鮮野球について、二つの"民族"を通して描くものである。

感想・レビュー・書評

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  • 日本人との試合でナショナリズムが高揚する中、中等学校の甲子園出場、都市対抗野球での優勝など「内鮮融和」にも“活用”された実態。

  • 東2法経図・6F開架:783.7A/O67t//K

  • 【書誌情報】
    初版刊行日 2017/1/18
    判型 四六判
    頁数 352ページ
    定価 本体1650円(税別)
    ISBN 978-4-12-004936-1
    http://www.chuko.co.jp/zenshu/2017/01/004936.html

    【簡易目次】
    まえがき [003-011]
    目次 [013-015]
    朝鮮半島地図 [016]
    タイトル [017]
    凡例 [018]

    序章 変化する野球用語 019

    第一章 ベースボールの伝来と野球の普及――韓国併合前 039
    第二章 暗黒時代――武断政治下の野球界 099
    第三章 「民族の発展は壮健な身体から」――文化政治期の朝鮮野球界(1) 159
    第四章 帝国日本の野球イベント――文化政治期の朝鮮野球界(2) 215
    第五章 戦時期朝鮮の野球界 291
    終章 植民地朝鮮の野球とは何だったのか 329

    あとがき [339-341]
    付表 [342-345]

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著者プロフィール

1982年横浜市生まれ。九州大学大学院人文科学研究院准教授。専門は朝鮮近代史。2012年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、京都大学人文科学研究所助教を経て2017年より現職。
著書に『朝鮮独立運動と東アジア 1910-1925』(思文閣出版、2013年)、『帝国日本と朝鮮野球――憧憬とナショナリズムの隘路』(中央公論新社、2017年)、共著書に『「甲子園」の眺め方――歴史としての高校野球』(小さ子社、2018年)などがある。

「2021年 『韓国「建国」の起源を探る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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