駐在日記 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
3.32
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本棚登録 : 439
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120050237

作品紹介・あらすじ

昭和五十年。横浜で刑事をしていた蓑島周平は、皆柄下郡・雉子宮駐在所に赴任した。ある事件で心身に傷を負った妻の花と穏やかな暮らしをするため、自ら希望した人事だった。しかし、優しくて元気な人ばかりのこの雉子宮にも、事件の種は尽きないようで……。平和な田舎の村を守るため、駐在夫婦が駆け回る! 「東京バンドワゴン」シリーズの著者が贈る、どこか懐かしい警察連作短編。

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5

    平和な田舎に事件なんて起きない…と思ってたのに。
    事件の解決の鍵は入念な捜査とお節介。
    駐在さん×元医者の妻がワケありな謎を解き明かす4本の連作短編集。

    昭和五十年。
    横浜で刑事をしていた簑島周平は、皆柄下郡雉子宮駐在所に赴任した。
    ある事件で心身に傷を負った妻・花と穏やかな暮らしをする為、
    自ら希望した人事だった。
    しかし、優しく元気な人ばかりの雉子宮にも事件の種は尽きないようで…。


    いつもの小路さんの世界観(*´ `*)
    悪い人はいなくて、優しい人ばかりが登場する。
    でもそんな優しい村人も抱えているものがあり、魔が差したりする。
    それを大きな器で駐在さんが見事に謎解きし、解決する。
    物語は妻・花の覚書のような日記風に綴られていて、
    それがまたほっこりさせてくれた。
    良いなぁ♪駐在所と村人たちのほのぼのとした交流。
    小路さんのお話には良く猫たちが登場する。
    猫好きの私はそれだけで顔が緩んでしまう(笑)

    タイトルと表紙のイラストそのまま今回も、
    ほっこり、温かい気持ちになれました(*´˘`*)♡

    • しのさん
      hs19501112さん こんばんは(*'▽')
      コメントありがとうござします。とっても嬉しかったです( *´艸`)
      東京バンドワゴンシ...
      hs19501112さん こんばんは(*'▽')
      コメントありがとうござします。とっても嬉しかったです( *´艸`)
      東京バンドワゴンシリーズ大好きなのですね
      2018/08/26
    • しのさん
      途中になってしまいました…
      途中になってしまいました…
      2018/08/26
    • hs19501112さん
      はい♪
      東京バンドワゴンのシリーズ、とっても好きですね。

      たしか数年前に連ドラ化されてたかと。そちらも観てみたくなったのでレンタル店...
      はい♪
      東京バンドワゴンのシリーズ、とっても好きですね。

      たしか数年前に連ドラ化されてたかと。そちらも観てみたくなったのでレンタル店で探してみたものの、見つけられず・・・。

      人気なくてDVD化されてないとか、かしら・・と、残念がっているところです。
      2018/08/30
  • 花咲小路のせいらちゃんたちみたいな話口調。
    昭和五十年の話であるところが引っかかっているのだけれど、次巻とかがあって後々分かってくるのだろうか。
    神奈川県皆柄下郡の雉子宮駐在所に赴任した簑島周平、花の新婚さんのお話。花は横浜で外科医をしていたが、ある事件で手が不自由になり、そんな花と暮らすために刑事から駐在所勤務Jを選んだ周平。花への愛情が感じられるな。こんなご夫婦の駐在さんがいたら、街も安心だろうな。

  • 昭和50年時代、平和であろう山あいの村が舞台というのが想像できる。そんな大自然の村で、温かい人達の間で起こるワケ有りな事件が面白い。残忍な凶悪事件でもなく、大事件でもない、でも事件は事件である出来事を、あえて事件にしないところがこの物語。そしてあたたかい出来事に変えてしまう感じで、大自然に囲まれた村の舞台と合っている。
    次はどんな話なんだろう?って、読み進めるのがとても楽しい物語。
    定番となってくる登場人物たちに、だんだんと親しみを感じてくるのも面白い。

  • 駐在所での生活を奥さん目線で綴った一冊。元刑事の駐在さんが、確かな捜査と刑事としての現場慣れやカンで村に起こるちょっとした事件を平和的に解決していった。
    拝命直後の若手警察官ではなく、刑事として一線で働いた警察官が希望しての駐在勤務というのが面白い。

  • 周りの人が気を遣ってくれると癒やされるのだろうか?
    たくさんの人が訪ねてくるというのは、自分のことばかり考えている時間がなくなるということでそれによって忘れられるのかもなぁ。
    人に傷つけられても人によって癒やされるのかもね。

  • 田舎の駐在所へやって来た元刑事と元外科医の若夫婦(^^)奥さんの語りが「東京バンドワゴン」のサチさんのようでホンワカする(*^^*)平和そうな田舎町で起こる事件を入念な捜査と人情で円満解決!そしてそれは上へ報告されることはない(^.^)でも「日曜日の釣りは、身元不明」は報告した方がいいんじゃないかな?(--;)気持ちはわかるけど…(-.-)

  • 3.9
    ある事件によって手に障害を負い、外科医としての職務の継続が困難となった妻・花。
    事件がきっかけで知り合い、夫となり、刑事であったキャリアを捨て、田舎の駐在所で花と生きる道を選んだ周平。
    神奈川の僻地で起こる数々の事件?を人情味溢れる解決策で乗り越える二人。

    シリーズ化だわね。

  • 超売れっ子作家の小路幸也のこの作品は、なんと「書き下ろし」である。ネットを含めてあんなにたくさんの連載も持っているのに、いつの間にか彼はこんな書き下ろし作品を書いている。驚きです!

  • 山里の駐在さんとなった若い夫婦。
    訳あって都会から山里勤務を志願。
    村では都会のような大きな事件は起きないが、村人たちを巻き込むような事件は起きる。
    若き駐在さんは、村の人たちを思い、今日も日報には書かない。
    そんな心温まる駐在さんの日々のstory。

  • 読みやすい。そして優しい。

    駐在さんもその奥さんも良い人。
    まだ若いのかもしれないけど、経験があり、経験を活かして役目を果たしている。

    駐在さんは自分のことを優しくないと言っていますが全然優しいと思う。
    どう足掻いても罪は罪だからすべてを肯定出来ないけど人に寄り添った正義を持っている人。
    そりゃあ救えなかったりして悔しい事もあるかもしれないけど救われてる人もちゃんといる。駐在さんは優しい人。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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