台湾出兵: 大日本帝国の開幕劇 (中公新書 1313)

著者 :
  • 中央公論新社
3.50
  • (0)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 24
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121013132

作品紹介・あらすじ

明治7年5月、陸軍中将西郷従道指揮する日本軍3600が台湾に上陸、先住民居住地を武力掃討した。この近代日本最初の海外派兵は、台湾に漂着した船の乗員が殺害された事件に対する懲罰と航海の保全にあると説明されたが、台湾を統治する清国との間には一挙に緊張が高まった。それにしても、なぜ事件後2年半もたって派兵が強行されたのか。なぜ清国は、この対応について過大に反発したのか。その歴史の根源的な謎に迫る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1996年刊行。著者は広島市立大学国際学部教授兼大阪市立大学名誉教授。◆明治六年政変で征韓論が潰されたにもかかわらず、台湾出兵を強行した。その矛盾に明快な説明を与える書である。その視点は、①征韓論の論争の内実、②台湾・沖縄が近代国家的な主権に完全に包摂されていない時期であった点、③日清間の領土帰属(外交交渉に深く関わる)と、その概念の相克(近代的国家体制と中華的冊封体制の相克)にある。◆明治六年政変と西南戦争の史的意味を再考するのに適した書か。

全1件中 1 - 1件を表示

毛利敏彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×