黒田官兵衛 - 「天下を狙った軍師」の実像 (中公新書 2241)
- 中央公論新社 (2013年11月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121022417
感想・レビュー・書評
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彼の軌跡を正確に書かれてある。
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確かな史料をもとにしつつ、よく知られている逸話も紹介しながら、黒田官兵衛の足跡を辿った評伝。官兵衛の文化人としての側面、キリシタンとしての側面に焦点を当てているところに特色がある。本書では、官兵衛はいわゆる「軍師」という役割にはなかったと結論づけている。
大河ドラマ「軍師官兵衛」を見るにあたり、背景となる知識を得ることができた。軍師ではないにしても、官兵衛が文武両道の有能な武将であったことは確かだと感じた。秀吉に逆らってまで、キリシタンとしての姿勢を貫いき、また秀吉も官兵衛の功績ゆえ強くは罰しなかったというエピソードが印象的だった。また、本書で紹介されている史料で、豊臣政権の「内々の儀」が千利休が、「公儀の事」は豊臣秀長が取り仕切っていたという史料の存在はこれまで知らなかったので、興味深かった。 -
最初に読むべき
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大河ドラマの主役ということで読む。
何種類もある「勘兵衛」本でどれを読むか迷ったが、世間に定着してるイメージとほ違う、歴史上の実像をしっかり描いていそうな新書を選ぶ。
その意味では、的確な資料をもとに、逸話等は極力抑え、淡々とその事跡を追う姿勢には好感が持てたが、人物「勘兵衛」を知る上では、やはり味気ないかな。
時間があったら、司馬遼太郎らの作品も読んでみたい。 -
軍師なんかでなく、天才でもなく、上司の命令に忠実な有能な執政官としての官兵衛が彼の実像ではないか。我々は後世に面白おかしく作られた逸話に惑わされているような気がする。
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黒田官兵衛を知りたい人の入門書です。
遺言状の「堪忍」と言う言葉が印象的でした。
連歌に通じていたのはしりませんでした。