地球の歴史 下 - 人類の台頭 (中公新書 2400)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121024008

感想・レビュー・書評

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  • amazon 2018.8.26 950-

  • 第9章 中生代の生物進化と大量絶滅(白亜紀の巨大海台と温暖化;恐竜出現と鳥類の進化;被子植物の出現と恐竜絶滅)
    第10章 大陸移動と造山運動―新生代の陸と海(大西洋の拡大と中央海嶺の誕生;大陸の衝突とアルプス山脈・ヒマラヤ山脈の形成;モンスーン気候の誕生と南極還流)
    第11章 日本列島の誕生と進化(日本列島の基盤の構築;日本列島の付加体形成;日本海の拡大と沈み込み帯の火山活動)
    第12章 人類の誕生と歴史時代の環境変動(第四紀の氷期と海流の大循環;人類の誕生と気候安定化による農耕開始;巨大噴火と地球の未来予測)

    著者:鎌田浩毅(1955-、東京都、地球科学)

  • 恐竜、日本列島の誕生、モンスーンの成り立ち、人類史といった個別には興味深い事柄を取り上げているのだけど、「細けえことはいいんだよ」と言いたくなる。上巻・中巻のスケール感を経た後なので。
    最終的に地球の未来像、消滅まで論じるので途中を省いたら不自然なのはわかるけど。
    個人的には上巻は素晴らしく、中巻はまあまあ、下巻は別に、という感じでした。

  • 生物学や地学などの分類は、深く探究するためには必要なことだが、あくまで便宜的なもので、相互に関連しあっているのだということがよく理解できた。地球の歴史を解き明かすのに、ビッグバンから始まって、生物の誕生や栄枯盛衰が興味深く語られている。
    皮肉なことにこれまで読んだどの生物の本より本書の生物についての記載が面白かった。

  • 図表豊富、それだけで価値、有難味あり

  • 中生代、新生代と時代は進み、様々な偶然により地球の環境や生物の進化は進んでいく。こうして地球の歴史を見ていくと、我々がこうして高度な文明を築くに至ったのも、一種の偶然であり、また、この先もこのまま続くとは限らないということが身に沁みて分かってくる。
    上・中・下と3巻に渡って記された地球の歴史も、本書で完結し、上巻冒頭に掲げられたテーマ、すなわち「我々はどこから来たか、我々は何者か、我々はどこに行くのか」という問いかけに対する答えが本書を通して語られていたことに気付く。
    宇宙論、地球物理学、生物学、気象学など様々な学問分野を縦横に盛り込んだ本書だが、個人的には、やはりプレートテクトニクスを中心とした地学的分野が一番面白かった。あのヒマラヤ山脈やチベット高原が大陸の衝突によってできたなどということは、ほんの100年前の人は知らなかったわけで、まだまだ未解明で将来解明されることが多いにせよ、現代に生きる者として、最新の科学的知見に触れられるということは、ありがたいことだと思った。

  • 地球の歴史もいよいよ最終巻、人類の登場だ。その前に恐竜の時代があり、なぜ絶滅したのか、隕石説の正しさを納得した。そして、日本列島の誕生の物語まである。長い歴史の果てに私たちがいる、そのことを実感した。

  • 約2ヶ月かけて3冊読了。宇宙のはじまりから、地球の歴史、生命の歴史、人類の歴史と―もちろんすべてかぶっているわけだけれど―話はすすむ。ここで扱われている地球科学という学問、非常におもしろい。ふつう科学とは再現性があるものと言われる。しかし、地球の歴史については1回きりのもので、いろいろな科学的根拠をもとに語られてはいても、実際に再現できるわけでもなく、新たな事実が見つかると、歴史は書き換えられる可能性がある。隕石が衝突して恐竜が絶滅したというストーリーは、私自身、子どものころに教わっていたのかと思っていたが、どうやらそうではなさそうだ。1990年台に入って定着してきた考えのようだから。地球温暖化についても、いま教科書レベルで書かれているストーリーはどこまで当たっているのか心もとない。実際、いまは氷河時代の中の間氷期。今後1万年かけて氷期に向かっていくという。二酸化炭素の排出を削減するというが、二酸化炭素が減れば地球の寒冷化は加速される。食糧問題も含めて、温暖化以上に寒冷化はこわいという。何が良いと判断するかは政治の問題だとは思うが、1人1人自分の頭で考えられるよう学ぶ必要はあると思う。そういう意味でも、高校地学の履修者が少ない、もっと言えば地学の教員が少ないというのは大きな問題かもしれない。

  • 物理,化学、生物、気象、地震、地層、その他なんでも総合して、宇宙→地球→生命圏の統合歴史を叙述するという、とんでもない本。よくこれだけのことが書けるものだ。

  • 超大陸の分裂と超巨大噴火によって九五%もの生物が絶滅した地球。生き残った生物が進化を遂げて中生代は恐竜の時代となるが、これまで地球が経験しなかったほどの隕石衝突によって再びほとんどの生物が絶滅する。六六〇〇万年前から始まる新生代は哺乳類の時代であり、やがて人類が誕生する。激変する地球環境のなかで、折り返し地点にいる「文明の惑星」はどうなるのか。全三巻でたどる地球四六億年の旅、完結篇。

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著者プロフィール

鎌田 浩毅(かまた・ひろき)
1955年東京生まれ。筑波大学附属駒場中・高等学校卒業。東京大学理学部地学科卒業。通産省、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て、現在京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授・同名誉教授。専門は火山学、地球科学、科学教育。「京大人気No.1教授」の「科学の伝道師」。著書は『新版 一生モノの勉強法』『座右の古典』(ちくま文庫)、『やりなおし高校地学』(ちくま新書)、『地学のツボ』(ちくまプリマー新書)など。

「2021年 『100年無敵の勉強法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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