転身力-「新しい自分」の見つけ方、育て方 (中公新書 2704)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121027047

作品紹介・あらすじ

望めば誰もが人生二毛作、三毛作を楽しめる人生100年時代。自らの可能性を探り、チャンスをつかむためのヒントを提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 著者は中高年に読んでほしいと述べているが、これから社会に出る人にも十分価値のある本。一定年数働くと感じる無気力等にどう対処するかや転身した方の具体例があり、考え方も知ることができる。

  • 求められるのは、可能性を信じ、自分を変えるための「転身力」「将来のリスクに備えたい」「収入は減っても好きな仕事で食べていけたら」「生涯現役で働きたい」といった思いに寄り添い、豊富な実例をもとにヒントを提示 【目次】プロローグ 自身の可能性を探る
    第1章 なぜ転身力なのか―「新たな自分」を発見する
    第2章 転身の3条件―行動、語り、大義名分
    第3章 プロセスが大切―新旧のアイデンティティ
    第4章 顧客を見極める―自分の土俵で勝負
    第5章 師匠を探せ―出会わないと変われない
    第6章 人間万事塞翁が馬―挫折、不遇はチャンス
    @病気は転身力のリトマス試験紙
    第7章 「好き」を極めてこそ―子どもの無邪気さ

  • 【目次】プロローグ 自身の可能性を探る
    第1章 なぜ転身力なのか―「新たな自分」を発見する
    第2章 転身の3条件―行動、語り、大義名分
    第3章 プロセスが大切―新旧のアイデンティティ
    第4章 顧客を見極める―自分の土俵で勝負
    第5章 師匠を探せ―出会わないと変われない
    第6章 人間万事塞翁が馬―挫折、不遇はチャンス

  •  人生を二毛作、三毛作に例え、次の段階に進むことを躊躇わないことが大事だという内容である。言うは易く行うは難いのが転職だ。
     私は一度転職と言えば言えるものを経験しているが、それは自ら進んでそうしたわけではない。不可抗力に従ったまでだ。でも、私の場合は小さな転身なので多くの人は区別がつかないはずだ。本書では全く別の職種に転身した例が幾つも挙げられている。
     本書によれば転身のきっかけは様々だ。震災などの天災が環境を変えたことがきっかけになることもあれば転勤や会社の倒産がきっかけの事例もある。ただ、次の生活で上手くいっている人は、苦労を苦労と思わず、やるべきことに打ち込めるという共通点がある。これが何よりも大切なのだろう。
     日々の生活を義務感だけで行っているうちには転身は難しい。より良い自己のあり方を夢想できることが肝要だと知った。

  • 【請求記号:159 ク】

  • 世の中はその人が頭の中で想定する社会の枠組み以上のものではなく、また会社組織は人がこしらえた約束事に過ぎないので、同じ会社に勤めている人でもその会社の捉え方はバラバラである。
    極端に言えば、世の中や会社組織は各人が頭に描いた幻想にすぎない。
    自分の歩んできた道筋のみがリアルなものである。そして自らがコントロールできるのも自分の行路であり、他人のそれではない。

    人には幸不幸や、偶然の出来事、人との意外な出会いがあるにしても、誰もが自らの歩む道筋をジャンプすることはできず、一歩一歩踏みしめて進むしかない。

    42
    人は考えて行動するよりも行動や直感を通して得た知見をもとに検討する方が物になることが多い。何よりも自ら動くことが力になるのである。

    57
    中高年以降の揺らぎは、自分と仕事との関係から生じているのであるから、そこを起点にしなければならない。
    今まで働くことによって得たもの、失ったもの、出会った人、仕事の向き不向き、自分に対する周囲の評価などを確認しながら、まずは自分と仕事との関係を徹底的に見つめ直して行動することだ。
    この作業には一定の時間が必要である。
    また各個人ごとに課題も異なっているので、一般的なノウハウやアドバイスでは役立たない。
    一人で行う孤独な作業となる。
    自分の可能性を検討するには、心の奥底にある欲求と向かい合う必要がある。
    新しさを求めてむやみに広げるよりも、現在の抱えている課題を深く掘り下げた時に新しいものが発見できる。現在の自分の可能性を高めることが転身力だからである。うまくいかない人はA(ex.会社)、B(ex.独立)かのどちらかを簡単に捨てて答えを出しがちなのである。

    83
    既存のシステムをそのまま取り入れるのか、それともそれ自体の意味を問い疑う姿勢を持つのかの違い

    中年以降になると両者のどちらかに社員は分離していく傾向がある。既存のシステムや物差しの是非について深く考える人や疑問を抱く人は組織の中ではエリートになり得ない。

    111
    副業について、個々の社員が主体的にうまくやることが何より重要なのだ。もちろん会社の情報を持ち出すなど会社に迷惑をかけることは論外である。
    その上で具体的に言えば「会社の仕事をないがしろにしない」、「直接の上司や同僚といい関係を築くこと」である。この2つを押さえておけばそれほど副業の問題はややこしくならない

    会社の仕事をまずはきちんとこなすことが第一の要件である。会社がは仕事がおろそかになることを恐れているからだ。そして副業が順調に育ってくれば会社での仕事も良くなるケースが多い

  • 転身にうまくいった人は、能動的
    頑張って努力してはダメ
    好きや夢中になるほど自然にやっている

  • 中公新書の面白そうな本を続けて読んでいる。

  •  いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。
     昨今の新書にありがちな “いかにも” といったタイトルの本ですが、それだけにどの程度在り来たりの内容なのか(著者の楠木さんには失礼ながら)天邪鬼的興味も持ちながら手に取ってみました。
     人事・労務系のキャリアを積まれた楠木さん、さすがにご本人の実体験にもとづく内容なだけに、紹介されているアドバイスが具体的でリアリティがあります。同じような例示がたびたび登場して少々冗長なところもありましたが、十分有益な刺激になりましたね。

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著者プロフィール

楠木 新(クスノキ アラタ)
楠木ライフ&キャリア研究所代表
1954年神戸市生まれ。1979年京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。人事・労務関係を中心に経営企画、支社長等を経験。47歳のときにうつ状態になり休職と復職を繰り返したことを契機に、50歳から勤務と並行して「働く意味」をテーマに取材・執筆・講演に取り組む。2015年に定年退職した後も精力的に活動を続けている。2018年から4年間、神戸松蔭女子学院大学教授を務めた。現在、楠木ライフ&キャリア研究所代表。著書に、『人事部は見ている。』(日経プレミアシリーズ)、『定年後の居場所』(朝日新書)、『定年後』『定年準備』『転身力』(共に中公新書)など多数。

「2022年 『自分が喜ぶように、働けばいい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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