脳の中の人生 (中公新書ラクレ 200)

著者 :
  • 中央公論新社
3.27
  • (14)
  • (33)
  • (117)
  • (8)
  • (3)
本棚登録 : 349
感想 : 49
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121502001

作品紹介・あらすじ

脳と人生の結びつき-当然すぎるこの関係は、これまで不思議なほど論じられてこなかった。真に"合脳的な"人生術の数々を、世界の最前線で思考し続ける脳科学者がやさしく講義する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • これは以前レビューした茂木さんの本、
    「それでも脳はたくらむ」の前編に当たる本。
    三部作のうちの一作目。
    旅行前に読んだ本なので、
    いささか記憶があやふやではありますが、
    「それでも脳はたくらむ」と変わらず楽しめた本でした。

  • やさしく脳の働きについて書かれた本。著者の経験をもとに、どういう考え方をしたらいいかていねいに説明している。最後の「小さな成功体験」にチャレンジする心を忘れずに、日々過ごしていきたい。(図書館)

  • 脳には刺激が栄養だ。たまの、休みもね

  • この本は脳科学の知見を一般人にも分かりやすいように、生きる上でのTipsという体でまとめたものである。短いので簡単に読める。
    最近ことに気になるのは正常と異常の無理な線引きなのだが、我々は全てその境界にいるが、生活習慣や行動により他者との関係性をより良いものにしたり、ウツから脱しイキイキと生きているのだということだ。
    それなりの功績を残している人の行動や伝説にはギョッとなるような内容も多いが、脳科学としては理にかなっているのである。
    自らのコンフォート•ゾーンに居続けるために、避けている何かは、自分の限界を自ら決める制限になっているかもしれない。
    週、月、四半期、年で振り返ることも成長には必要な行動であるが、自分の檻を知ることが必要だと改めて思った。

  • 今の先端科学でもっともエキサイティングな分野は、DNA、iPS細胞などの分子生物学、進化論、それに脳科学だと思います。なぜならこれらは、私たちの人生観・世界観を変える可能性がありそうだからです。
    茂木健一郎さんはTVでもお馴染みの脳科学者です。1000億の脳細胞がどうして<こころ>を生み出すのかを考えます。なぜ自分は彼女が好きになったのか、なぜ作曲家はこの音楽のテーマが浮かんだのか、なぜニュートンは万有引力の法則を発見したのか。これらにはみなひらめきの瞬間があります。それはほんの一秒以内の出来事です。それで世界が変わるのです。脳科学の先端的な知見を一般的な概説書で読んでみることを勧めます。自然科学から自分の人生が違って見えてきます。
    [塩見図書館長]

  • 脳科学の最新の話題・・・をコラムとして展開する
    中で、人生を語ろうとする・・
    非常に読みやすく、わかりやすい・・

    『クオリア降臨』を読み始めたときに、
    いったい、ナニモノ? この文章の使い方は・・
    とおもって、沈黙せざるを得なかった・・
    これで4冊目であるが、やっと・・
    『脳科学』の話題が整理されて書かれているので、
    ほっとしたのだ・・

    日ごろ、考え、感じて、・・・いるほとんどが 
    『私の脳』という存在があってこそである。

    地球に誕生したさまざまな生物の流れのなかで、
    サルとなり・・・そして、連続的にニンゲンになる・・・なかで、
    脳は発生し、はぐくまれ・・・そして受け継いだ。

    脳は・・・
    記憶 感情 認識 他者との関係 創造性 そして自分という存在・・・
    にかかわっている・・

    1000億の細胞が、休むことなく・・・細胞の自発的な力で・・
    心という巨大な宇宙に・・・情報を取り込み、編集し、発信している。

    考えれば考えるほど、不思議な力を持っている。

    いまがあったとしても、未来はいつも不確実である。
    そういう・・生き方をするがゆえに・・・
    不確実にどう対応するのか・・・
    を脳の機能として、備えている・・というのは・・
    やはり、コンピューターと違うわけですね・・
    環境の変化に対応する能力を持つということにつながる。

    生きているというのは、不確実性と同一かもしれない。
    直感とは・・思いつきである。・・・
    思いつきのままいうというのも人間らしいことなのだ。

    『感情のエコロジーの多様性』というのがおもしろい。

    『愛する人を前にした人間は、相手を社会的に評価したり、
    その性質を批判的に見たりするような方向には、
    脳を使っていない』110p

    これまた、すごい話ですね・・
    愛するということは、ちょっと違った景色が見えるようだ。

    アイコンタクトによって、ドーパミンが放出される
    ということから、
    ドーパミンが・・批判的にみないことになるのかも。
    脳は、報酬を受けることによって、無防備になる。

  • すべらんなぁ~( ´ ▽ ` )

  • コレについて書いてるって感じじゃなく、
    いろんな話をくっつけて、まとめてみたら、
    人生ってのは脳の中にあるもんだなぁってノリ。

    深く納得するような話はなかったけど、
    まぁ、脳科学に興味あるなら読んでていい。

  •  生きている中で、どうしてもうまくいかないときというのはある。自分の才能に自信を失ってしまったり、目標を見失ってしまったり、やる気が出ないということは誰にでもある。
     そんなとき、不安や怒り、イライラなどの感情が出てくることは、ある程度避けられない。
     負の感情から抜けだす方法はいくつかあるが、小さな成功体験を持つ こともその一つである。
     どんなに小さなことでもよいから、自分が楽しめて、達成感を持つようにできることの没入するのがよい。その結果得られるささやかな成功が、脳をかえていくのである。
     脳の中では、何らかの成功体験=報酬が得られると、そのような結果をもたらす原因となった行動にさかのぼり、その回路を強化するような学習が起こる。情動系で働く神経伝達物質が、そのような学習を促進するのである。
     達成感を得る手がかりは、必ずしも社会的に評価されるものでなくともよい。自分で満足できることや、身近な人にほめてもらったり、喜んでもらったりできるような、そんな小さなことで十分なのである。
     どんなちいさなことでもよい。「やってよかった」という達成感を得ることで、脳は確実に変わっていくのである。

  • 各章2、3ページごとにテーマが変わっていき、その多くが自分のツボにハマった。『思考の補助線』よりかは全然読み易くて、飽きもこない。茂木さんの文体は何となく好きだ。

全49件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授。「クオリア」をキーワードに、脳と心の関係を探究しつづけている。1962年、東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。
著書『脳と仮想』(新潮社、第4回小林秀雄賞受賞)『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房、第12回桑原武夫学芸賞受賞)『脳とクオリア』(日経サイエンス社)『脳内現象』(NHK出版)『感動する脳』(PHP研究所)『ひらめき脳』(新潮社)ほか多数。

「2013年 『おぎ・もぎ対談 「個」育て論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

茂木健一郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×