- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122024878
感想・レビュー・書評
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赤松円心、悪党の時代ではなくなった。自分は悪党として生ききった、楠木正成なきいま、自分は最後の悪党である。
悪党としては、なにかを倒さねばならぬ、何かと闘わねばならぬ。そのために耐えもするし、恥さえも忍ぶ。悪党にはそれが必要だ。
悪党として信念をもち、自らの生き方を貫いた赤松円に、まさに男のロマンを感じます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20180330
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とにかく生き残る悪党。滅びの美学に殉じた悪党。
円心と正成の生きざま。
どちらも格好良く、憧れる
湊川の戦いは、切なくなる -
南北朝シリーズの素晴らしさ
大満足 -
初めて読んだ北方謙三の歴史小説。期待していた以上に面白い。時代小説なのに現代小説の様に読み易い。
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北方謙三氏の南北朝物は外れがないと、読後感は満足です。今作も悪党、赤松円心の悪党としての矜持がハードボイルドに描かれてる。
そして、このシリーズのもう一つの魅力が、他の作品の主役が違う作品では脇役になっていること。同じ人物を違う角度から描かれて、人物の掘り下げがされていて、シリーズを通して読みたくなる作品です。 -
上巻よりオモロかった。六波羅を倒すまでは『ワンピース』のエース救出作戦を彷彿とさせる『楠木正成』の方が熱く読めたけど、六波羅探題を倒して以降は『悪党の裔』の方が良い。難点は時間経過が分り難かった事と、足利内部の話は相変わらず詰まらんかった事。
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九州などを舞台とした作品です。
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*上巻の感想のコピペです。
天下を決するという野望を胸に、悪党の生き様を貫いた男、赤松円心の物語。
南北朝の史実にまったく明るくないので自信はありませんけれど、たぶん普通に解釈すれば日和見だとか変節にあたるような行動でも、信念に基づくものに見せてしまう北方マジックが絶好調に働いているという気がします。円心は、何せむちゃくちゃカッコいい。しなやかで、けれど心は頑固な生き方をした人、というふうで。
『楠木正成』を先に読んであったので、ほぼ同じ時期を描いているのに感触がまったく違って驚きました。主人公のタイプが違うからでしょうか。忍びの者や山の民など、北方太平記の主要なキーワードが『正成』ではだいぶ削ぎ落とされていたのだということが、『悪党』を読んでからわかってきました。本作における忍びの親子と正成のサブプロットなどは、正成がサブキャラクターに回っているからこそのおもしろさですね。
『正成』では、円心と正成の関係が途中で分かれたまま終わってしまったのが残念でしたが、『悪党』では円心が最後まで正成を諦めていないんですね。ずっとメッセージを送りつづけている。それがうれしかったです。 -
2009年08月 5/66
2012年01月 02/02