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- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122027121
感想・レビュー・書評
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初版が1980年にだったのだが、すでに高騰しはじめている土地問題に苦言を呈しており、土地バブルが始まっていると指摘している。明治維新のころに伊藤博文や井上馨の働きもあって日本の多くの森林を天皇家の資産とした経緯で、戦後にその多くを宮内庁の管理へ移管された。それが結果的に豊かな日本の国土を守ることにつながった。しかし戦後二束三文で払い下げられた森林が、高度成長を経て土地の高騰が始まる中で宅地開発が盛んになった。司馬遼太郎はこの対談の中で、左翼的見地に立ったわけではないが、と断りを入れた上で土地の公有化を提案している。具体的には土地の所有権から使用権への移行だ。たしかに土地は公的なものであるという意識はもっと持つべきだと思う。
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私が地理学を志すきっかけとなった本。
目次
日本の土地と農民について
所有の思想
日本の土木と文明
土地は公有にすべきもの
現代資本主義を掘り起こす土地問題