hvnstrさんの感想
2014年8月14日
ヒロインが男に惑わされてふらふら生きているような気がしてならないが。女を捨てて男のように生きるエリザベス女王みたいなのよりは、こっちのほうが好感もてるかも。 後書きを読むに、女帝と道鏡の恋を積極的に解釈したかったとあり、まま納得。「藤原の女」と「天皇家の跡取り」との、二つの立場でもがき、あがき、それでも自立しようとした生き様はよく表現できていたと思う。 けっきょく立場の呪縛から逃れるために、仲麻呂の望む願いを他の男で叶えてやろうとしてしまうあたり、業の深さを感じざるをえない。あまりに天皇家のスキャンダルが酷いので、右翼や皇室フリークが読むと怒り出すんだろうな。
マンガ家。第1回東アジアMANGAサミット事務局長。1948年大阪府生まれ。16歳のとき「ピアの肖像」で第1回講談社新人漫画賞受賞をし、プロのマンガ家生活に入る。その後数々のヒット作を生み出し現在に至る。主な作品に「アリエスの乙女たち」「あすなろ坂」「鶴亀ワルツ」他多数。「あした輝く」「姫が行く!」で1974年講談社出版文化賞受賞。「狩人の星座」で1982年講談社漫画賞を受賞。マンガジャパン事務局長。(社)日本漫画家協会常務理事。大阪芸術大学芸術学部文芸科教授。文化庁文化審議会著作権分科会委員などを歴任。 「2005年 『アジアMANGAサミット』 で使われていた紹介文から引用しています。」