和泉式部日記―マンガ日本の古典 (6) 中公文庫 (中公文庫 S 14-6)
- 中央公論新社 (1999年9月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122035089
感想・レビュー・書評
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恋に生きた和泉式部。弾正宮、師宮との恋。
いがらしゆみこさんの描く絵の綺麗さもあり、美男美女の恋、なくなったとはいえ、兄弟の間で揺れ動く様子が、ドキドキです。
どの恋も全力投球が素敵。
最初の結婚で生まれた一人娘、小少位の君は、紫式部のおともだちだったり、和泉式部さん自身が紫式部と一緒に彰子中宮に仕えていたり、宮中って場所って、どんだけすごい場所だったんだろうって思う。
あまりよくはわからないけど、和泉式部さんがつくる、和歌は私が読んでもグッときます。
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和泉式部は紫式部と同僚女房でした。
夫がいる身でありながら、弾正宮と恋におち、それがもとで離婚、親からも勘当されました。
しかしその弾正宮はじきに若くして亡くなってしまいます。
この和泉式部日記は、その弾正宮の弟である敦道親王との恋と苦悩を描いた作品です。
思うように会えないからこそ思いがつのる二人。
まわりの噂にふりまわされる二人。
結局ふたりは結ばれ幸せになるのですが、四年後に敦道親王はまたしても早世してしまうのです。
その恋愛ぶりを見ると、平和だったんだなあと思うし、また他に熱中できることがない時代だったのだろうなあと。
だから文化として優れているのでしょうし。 -
かつての古典作品の漫画の中で一番。
和泉式部という名はほとんど耳にしたことがないかったが、授業でこの作品の一部を問題として解いた時に和歌の繊細さに感動し漫画に触れてみると和泉式部の和歌の素晴らしさを折々で感じられた。
和泉式部を一言で表すと"めんどくさい女"である。
相手を勘違いさせる発言ばかりをしながらも、実際その手に引っかかってきたとしても当て擦りな発言ばかりをする。そんな女。
ただのぶりっこでもなく、尖っている女でもなく現代にはなかなかいない繊細さも交えためんどくさい女であった。 -
古典をマンガで読むシリーズは、けっこう気に入ってるので
今年も読み続けたいシリーズの1つ。
とりあえず、図書館にあるものは全て読んでみようかな。
和泉式部日記を読むと、なんとも昔の恋愛というのは、
恋文一つ送るのも大変だったんだなと思う。
まず歌を考えて、墨をすって、
手で書いて、それを人に託して相手先まで届ける。
想いを伝えるのに、こんなにも知性と手間がかかるなんて。。。
今は便利だ。。。 -
この物語を読んでから和泉式部を知った私は、彼女のことを多情でのぼせた恋多き女だという思いを持ったことはありません(他の方もそうかもしれませんが)。ただ、人よりも愛されたかわいい女の人だと思いました。すごく好きな物語。
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苦悩の女流歌人。好きな人の弟とか、好きになるんだろうか。私にはありえないけど。
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「愛する気持ちに純粋であるがゆえに、醜聞の渦中に身を投じ「浮き女」と噂された平安中期の歌人和泉式部。死別した恋人の弟宮にあたる敦道親王との愛と苦悩の日々を綴った日記文学の傑作を、長篇ロマンの名手が四季の移ろいも鮮やかに描く。平成九年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。」
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全集を購入して、初めて読んでみた。
こういうお話だったのかと大人になって知る。 -
分かるけどわからん
難しいな