柳絮 (中公文庫 い 92-1)

著者 :
  • 中央公論新社
3.65
  • (3)
  • (7)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 57
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122035508

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 東晋というほとんど書かれない時代をある女性の目を通して描く。しかも半分は南京(建康)が舞台。素晴らしい。ただ南京なのか会稽なのかはっきり分からない部分もある。
    そして残念ながら間違いが多い。
    -春秋時代の呉の都は呉都、蘇州
    -京口は現代の鎮江
    -会稽は現代の紹興、南京の下流ではない
    こんな間違いが文庫本にも残っているのは編集者も分かっていないのか。後書きの陳舜臣はいくらなんでも分かっているはずだが。

  • 作者の井上氏は この小説を書いてから全く書かなく?書けなくなった。体調不良なのか、残念である。

  • 井上祐美子さんの中国ものはどれも好きですが、「非花」とか女性中心のお話は特に素晴らしいと思います。

  • 国の盛衰と名家の盛衰を、「柳絮の才」と呼ばれた謝道ウン(漢字出ません)という女性の視点から描かれた話。謝道ウンは東晋の謝安の姪、謝玄の姉で、また書家として有名な王羲之の義理の娘です。謝道ウンの一人称で昔を振り返りながら語られているのですけど、有名な肥水の戦いが現実問題として目の前にあるような気がして、こうやって歴史は綴られていくんだなと思わされました。それから、中国人の名前は覚えるのに一苦労なのですが、何度も繰り返してあって分かりやすかったです。
    2003/03/27

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

井上祐美子
姫路市生まれ。神戸大卒。『長安異神伝』『桃花源奇譚』
などで人気を博した後、本格的な中国歴史小説に取り組み、『桃夭記』で吉川英治文学新人賞候補となる。『五王戦国志』『非花』『海東青 摂政王ドルゴン』『臨安水滸伝』『公主帰還』『紅顔』『朱唇』『青天 包判官事件簿』ほか著作多数。

「2022年 『新装版 桃花源奇譚4 東京残桃夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井上祐美子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×