妖説源氏物語 1 (中公文庫 と 26-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122045385

感想・レビュー・書評

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  • 「源氏物語」といいつつ、もう、光源氏は死んでいて、宇治十帖の時代です。
    主人公は、薫と匂宮。
    とくれば、以前のわたしなら、よまなかっただろうなぁと思います。

    「宇治十帖」って、お話が、ちょっと小粒じゃないですか(笑)
    やっぱり、大河物語って、1代目がすごい人で、2代目になると、おもしろさが少なくなってくる気がしますよねぇ。「三国志」とかでも。
    と思っていたんですね。

    でも、俵万智の「愛する源氏物語」を読んで、「宇治十帖」のおもしろさを知りました。ということで、ノベルス版がでているときから、けっこう気にしていた本です。

    えーと、源氏物語の時代と人物を使った短編の怪談話です。

    夢枕獏の「陰陽師」ほど奥の深い話ではなくって、どっちかというと岩崎陽子の「無頼」を思い浮かべてしまいました。まあ、アクションは、全然ないですが……。
    平安貴族とアクション……これほど似合わないものもないな。まあ、匂宮は、兵部卿なんだけどねぇ。

    でも、けっこういい雰囲気を出しているので、きっと読み続けていくと思います。

    ほら、「宇治十帖」って、

    「もしや、彼女に男ができたのでは…」

    とか薫が思って終わるじゃないですか。
    あれ、けっこう、衝撃的な幕切れなんですよねぇ。で、この物語では、どうやって終わらせるのかけっこう気になってます。

    といいつつ、まだ、浮舟どころか、大君も、小君も出てきてないんですけどね。

著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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