反=近代文学史 (中公文庫 ち 7-3)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122049154

感想・レビュー・書評

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  • 目次に並ぶ作家名に目を通した瞬間ワクワクする。作家のチョイスだけで、十分に本書が語るメッセージ性を感じることができる人は、本文まで読む必要はないかもしれない。
    語り手の内面描写に特権を与えた私小説が、自意識の袋小路において無力であるとき、「本物である」乱歩なら、三島なら、また筒井ならどのように書いてきたのか。
    私小説がはらむ宿命も、ポストモダンという頭でっかちな概念も、歯牙にかけずマイウェイを貫いた者たちが素描される。
    何気なくいにしえのアンチミステリとして読んでいた夢野久作 ドグマグだったが、徹底的に登場人物の内面描写を拒否し破壊した反時代的作品として再読しようと思う。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ
東京大学大学院博士課程満期退学
パリ大学文学博士
学習院大学文学部助教授
主な著書
『最後のロマン主義者−バルベー・ドールヴィイの小説宇宙』(中央公論新社)
『映画作家論−リヴェットからホークスまで』(平凡社)
『小説家になる!』(メタローグ)

「1996年 『ギル・エヴァンス音楽的生涯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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