藝術とは何か 改版 (中公文庫 ふ 7-5)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122051546

作品紹介・あらすじ

芸術こそは、人間の慾望のもっとも端的なあらわれである-。人間の才能を殺しつつある現代文明の本質を鋭く分析し、それへの抵抗として芸術の存在を意義づけ、現実における人間の醜さではなく、可能性における人間の美しさを追求した長編評論。

感想・レビュー・書評

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  • 12年前に読んだ本を再読。

    作者の自我の表現は、藝術でも何でもない。鑑賞者も参加することで舞台は成立する。そして人間は、こうしたカタルシスを根源的に求めている生き物。

    現代の藝術は、藝術でも何でも無くなってしまったような気がする。

  • 【選書者コメント】読んで損はない。

  • 長年の信念を一蹴された。久々に出現した私にとっては二人目の “破壊者”。

  • 書店員失格(http://ameblo.jp/sunaba/entry-10407901246.html)より。 10.4.11

  • 2009/7/25図書館で借りる
    2009/


    1.呪術について
    呪術:神や精霊などの超自然的力や神秘的な力に働きかけ、種々の願望をかなえようとする行為、および信念。

    2.呪術の現代的考察
    3.演戯ということ
    4.演戯精神の衰退
    5.選民の芸術
    6.弁償の芸術
    7.意匠の芸術
    意匠:絵画・詩文や催し物などで、工夫をめぐらすこと。趣向。

    8.視覚の優位
    9.カタルシスということ
    カタルシス:文学作品などの鑑賞において、そこに展開される世界への感情移入が行われることで、日常生活の中で抑圧されていた感情が解放され、快感がもたらされること。特に悲劇のもたらす効果としてアリストテレスが説いた。浄化。


    10.ふたたびカタルシスについて
    11.芸術とは何か――結論として

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著者プロフィール

評論家,劇作家,演出家。東京大学英文科卒業。 1936年から同人誌『作家精神』に,横光利一,芥川龍之介に関する評論を発表。第2次世界大戦後すぐに文芸評論家として活動を始め,やがて批評対象を文化・社会分野全般へと広げた。劇作は 48年の『最後の切札』に次いで 50年『キティ颱風』を発表,文学座で初演され,以後文芸部に籍をおいた。 52年『竜を撫でた男』で読売文学賞受賞。 63年芥川比呂志らと文学座を脱退,現代演劇協会,劇団雲を結成して指導者となる。 70年『総統いまだ死せず』で日本文学大賞受賞。シェークスピアの翻訳・演出でも知られ,個人全訳『シェイクスピア全集』 (15巻,1959~67,補4巻,71~86) がある。著書はほかに『人間・この劇的なるもの』 (55~56) など。 81年日本芸術院会員。

「2020年 『私の人間論 福田恆存覚書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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