フェイスレス - 警視庁墨田署刑事課特命担当・一柳美結 (中公文庫 さ 65-1 警視庁墨田署刑事課特命担当・一柳美結)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122058040

作品紹介・あらすじ

外国人留学生から評判の悪い教授が、大学の研究室で爆殺された。捜査本部が設置され、墨田署刑事課の一柳美結巡査も捜査に加わった。現場近くにいた講師の佐々木忠輔と留学生たちに事情聴取をする美結だが、第二の爆破事件が起きてしまう。一方、捜査本部では、国際的サイバー犯罪者"C"の名前が被疑者として浮上していた。

感想・レビュー・書評

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  • 警察小説で、主人公がうら若い女性らしい。すこしこういう世界から離れていたので読んでみた。
    初めての作家を知るのも楽しみだし、目撃者が相貌失認という設定も、ストーリー展開が面白そうだ。

    新設の大学は単科ではあるが自由な気風で、留学生も受け入れている。だが評判のよくない教授が、爆弾を送りつけられて死んだ。
    犯人と接触し、教授の研究室のドアの前にいた留学生担当の教授は、そこで犯人と接触していたが、彼は相貌失認という脳障害があった。

    墨田所管内の事件なので強行班係一柳美結巡査が相棒と調べに行く。

    留学生からの聴取も目撃者の佐々木教授からも、核心に触れる手がかりが得られなかった。

    そして第二の爆破事件がおき、留学生との関係がわかってくる。

    非常に華々しい展開で、サイバーテロ、大掛かりな国際テロ組織があるらしい、ボスの”C"という人物からのメッセージが届く。

    過去のある留学生の集まりは結束も強く、警察も意志の疎通が得られにくい。そのうち爆死した教授ではなく佐々木が狙われたらしいと思われてくる。

    彼を狙った国際的な組織とをもつ”C"と警察の情報解析のプロとの対戦。

    面白い要素がスピーディに展開するが、警察の捜査が混迷を極める。

    やっと留学生の一人を追い詰めるが、それも”C"に操られていたらしい。


    現代的な様々な要素が絡んで早く読めてしまえた。

    ただ事件が解決して爆破の犯人も挙がった、しかし国際組織というテロ集団と、時に顔を出す”C”の神がかったモノローグが、多少現実の事件の鮮明さから離れ、続編もあるらしい締めくくりは消化不良が残った。

  • 5月に入り、まだ警察ものを1冊も読んでなかったので、レビューで気になっていた、このシリーズを大人買いして、読むことに。
    「クラン」シリーズを読んで、一気にファンになったこの作者。4作で完結するし、「クラン」を読んでいると、1冊目はイントロダクションみたいな位置付けかと思ったら、かなり、飛ばしてきた!
    大学の教授室から始まる連続爆発事件。黒幕と思われる天才ハッカー「C」の存在も、惜しげもなく出して来て、これはまた一気に読んでしまいそう…
    一応、主人公・美結の謎もこのあと明かされていくのだろうし、先の展開が楽しみ。

  • 大学の研究室で起きた爆発事件。
    現場近くで犯人と思われる人物が目撃されていたが、目撃者である佐々木からは証言がいっさい取れない。
    序盤から思いもかけない設定で、事件の解決にどうこの設定がいかされていくのか。
    物語に一気に引き込まれた。
    ところが、中盤になるにしたがい話はどんどん広がっていく。
    まるで大風呂敷を広げたような展開で、どこが着地点なのかまったくわからなくなってきた。
    残りのページ数を見て、決着が本当に付くのかと心配にもなった。
    大学教授爆殺事件の決着はついた。
    だが、結局のところ、続編を読まなければ謎はまったく解けない。
    あれもこれもと手を広げすぎたように感じた伏線はどうなるのか。
    物語で一番面白かったのは水無瀬の強烈なキャラクターだ。
    何かに特化したような才能の持ち主は、どうやら世間一般の常識にはとらわれないものらしい。
    "C"との駆け引きや、美結との会話など、物語の流れの中で異彩を放っていた。
    どうにも続編を読んでしっかりと物語を終らせないことには落ち着かない。
    すべてが回収された事件の終結を見届けすっきりとしたい。

  • 特に期待しないで買って読み始めたけど、途中から話に引き込まれて一気に読んだ。
    主人公の存在感があんまりない所は気になるけど、とりあえず続編も購入決定。

  • 初めての作家さん。硬派な刑事物はあまり趣味ではなかったけれどたまにはいいかな。コージーミステリ志向にはちょっとハードすぎて理解出来ない部分もあるけどそこは想像をふくらませて…
    それにしてもこのシリーズは国家機密やらスケールが大きすぎて読み終わったらどっと疲れが出る感じ。気合い入れて読まないと頭に入ってこないな。次作を読むのはいつになるかな…

  • 読みやすい。
    ゴツゴツしたおっさん刑事達が奮闘する硬派な警察小説が読みたい人には不向き
    ハッカーや女性警察官主役とか
    ややライトな話が行けるは人向き
    やや読み方によっては腐向き

  • 外国人留学生から評判の悪い教授が、大学の研究室で爆殺された。捜査本部が設置され、墨田署刑事課の一柳美結巡査も捜査に加わった。現場近くにいた講師の佐々木忠輔と留学生たちに事情聴取をする美結だが、第二の爆破事件が起きてしまう。一方、捜査本部では、国際的サイバー犯罪者“C”の名前が被疑者として浮上していた。

  • 評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    外国人留学生から評判の悪い教授が、大学の研究室で爆殺された。捜査本部が設置され、墨田署刑事課の一柳美結巡査も捜査に加わった。現場近くにいた講師の佐々木忠輔と留学生たちに事情聴取をする美結だが、第二の爆破事件が起きてしまう。一方、捜査本部では、国際的サイバー犯罪者“C”の名前が被疑者として浮上していた。

    内容紹介だけ読むと評判の悪い教授が殺されその犯人は?と想像できるがほとんど無関係だった。Cとかサイバーとか個人的に不得意の分野なのでこの攻撃のどこが凄いのか?今ひとつ理解出来ず・・・なかなか読了できなかった。

  • 既にシリーズで発刊されているが、沢村鐵氏の作品に初挑戦。
    このあとまだまだストーリーが展開していくのだと意識してしまうからかも知れないが、先読みしようとして失敗してしまう。
    (人物描写がもう少し欲しいと思ってしまう)
    若干展開が乱暴なところもありますが、第一作ということで続編に期待。

  • 特命担当・一柳美結シリーズの1冊目「フェイスレス」

    国際的なサイバー犯罪者「C」との戦い。
    まだまだ序章です。

    この時はまだ、2巻目、3巻目の展開が全く予想できなかった。

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著者プロフィール

沢村鐵
一九七〇年、岩手県釜石市生まれ。二〇〇〇年 『雨の鎮魂歌(レクイエム)』でデビュー。著書に「警視庁墨田署刑事課特命担当・一柳美結」シリーズ、「クラン」シリーズ(以上、中公文庫)と、その番外編『ゲームマスター 国立署刑事課 晴山旭・悪夢の夏』、「極夜」シリーズ(以上、祥伝社文庫)のほか、『あの世とこの世を季節は巡る』、『はざまにある部屋』(以上、潮文庫)、『謎掛鬼 警視庁捜査一課・小野瀬遥の黄昏事件簿』 (双葉文庫) などがある。
ウェブサイト〈沢村鐵のフィラメント〉http://www.t-sawamura.net/

「2023年 『世界警察4 悠久のフロスティグレイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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