- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122058149
作品紹介・あらすじ
日常から自然が失われていく時代に、季語は生きていけるのだろうか。俳句は、実感豊かな言葉たりうるのだろうか。実作者ならではの視点で、十七文字という短い言葉以前に成立する「場」に注目した、現代俳句を考える上で欠くことができない記念碑的著作。サントリー学芸賞受賞作待望の文庫化。
感想・レビュー・書評
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著者の、東大法出て、一流新聞社、40代で退社して俳人専業に、という経歴に興味を惹かれて読んだ。俳句の引力の強さを伺えるかもしれないと。
まだ俳句(それも主に英語メイン)初めて3ヶ月ほどだが、何となく世の中で俳句を作る人に硬派と軟派がいるような気はする。間違いなく著者は硬派だろう。きちっと調べた理屈と伝統の上に作った俳句を世に問うべし、というスタイル。
私は今のところ伝統を重視する志向は薄いので、この本では参考になる部分を良いとこどりしようと。
・俳句は短いので深いこと言うには場の了解必要
・切れと間で表現する世界を広げることかできる
・池澤夏樹のスティルライフ引用…俳句は自分を取り囲む世界と自分の橋渡しをする詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
俳句の世界の奥深さを示してくれる。
17文字だけで理解する範囲と俳句に関する教養や「場」があって初めて分かる部分がある。
絵画の鑑賞と似ているところが大いにある。
まだまだ分からない部分も多いが,分からないまま保留することもまた可なりとのことだから,次の機会までおいておくことにする。
芸術の鑑賞には人が見る世界の認知過程を解明するヒントが隠されている気がする。 -
14/10/24、ブックオフで購入。