- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122069404
作品紹介・あらすじ
2018年本屋大賞2位!
著者渾身の慟哭のミステリー、ついに文庫化!
平成六年、夏。埼玉県の山中で白骨死体が発見された。遺留品は、名匠の将棋駒。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛ぶ。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が、世紀の一戦に挑もうとしていた――
感想・レビュー・書評
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これは面白かった!
読む手が止まりません。
将棋の世界に生きる男たちの人間ドラマ、生きざまが語られる物語。
上巻では、
埼玉県内の山中で発見された身元不明の白骨死体。
その死体には、数百万円するという名匠の将棋駒が握られてた。
かつてプロ棋士を目指していた新米刑事の佐野とベテラン刑事の石破は駒の足取りを追って、日本各地に飛びます。
将棋界では、実業界から転身した異端の天才上条桂介が世紀の一戦に臨もうとしています。
その桂介の幼少の頃の家庭の悲惨な状況が描かれています。
桂介を虐待する父親、その桂介に将棋を教えた元小学校校長。
クズの父親と暮らしていくのかプロの棋士となるのか..
二つの時間軸で将棋の駒の行方を追う物語と桂介の苦難な人生の物語が語られていきます。
そして、桂介に渡された将棋の駒!
桂介はこの事件にどう絡むの??
っていうことで下巻に続くです。
こりゃ、ワクワク読み進めますよね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文庫版になった時の下巻に、☗先手と☖後手の☗と☖が逆という大量の誤植があり、訂正再販を待って購入したのだが2年間も放置してしまった。
本屋大賞の第2位でもあるし、これは絶対に面白いと決めつけていて、ついに読み始めたところ期待どおり面白い。
事件が起きるまでに何があったのかの過去からのストーリーと、事件をきっかけに過去に何があったのかを遡るスートーリーが交互に展開され、かなり近づいてきたところで下巻に続く。
上巻では向日葵は出てこないので本書のタイトルの意味はまだ分からない。
全体のレビューは下巻で… -
将棋は興味ないんだけどな…と思っていたが、序盤からあっさり引き込まれた。
オビに「柚月裕子さんの代表作。」との書店員さんの推薦の言葉がある。なるほど、そうかも。
下巻へ続く! -
鬼★5 将棋に魅了された男たちによる、魂の生き様から目が離せない! 社会派ミステリー&警察小説の傑作。
不遇な環境に育った少年が将棋の面白みと恩師に出会い、成長とともに棋士の頂点を目指していく。さらに、ならず者である伝説の棋士との巡り合いにより、さらに血の通った勝負師として成長していく。
彼がトップ棋戦に挑む中、警察では身元不明の死体の捜査を行っていた…
詳細レビューは下巻にて! -
山中で白骨死体が発見される。遺留品は名品の将棋駒。序章から犯人は予想されるが被害者が誰なのかわからない。それを新米とベテラン2人の刑事が将棋の駒を手がかりに追っていく。現在と過去を行き来して徐々に真相へとつながるか。下巻にも期待。
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最近も、藤井聡太さんで話題の将棋がメインの話ですが、将棋は全く無知の私でも興味深く読み進め止まらなくなる展開です。いかにも刑事の貫禄の石破と新米の佐野のコンビが徐々に事件を紐解く中、天才棋士の上条の過去が少しづつ重なって、どんな展開になるのか下巻が楽しみです。
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こんばんは☆
遅い時間に失礼します。
お久しぶりです。
最近は、1冊に時間をかけながら読みごたえのある本ばかりを、読めていて幸せを感じていま...こんばんは☆
遅い時間に失礼します。
お久しぶりです。
最近は、1冊に時間をかけながら読みごたえのある本ばかりを、読めていて幸せを感じています。図書館の襲撃に恐れていますが・・・・
遅読だけが悩みです。
good night★2021/10/11 -
ゆうママさん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
1冊に時間をかけてじっくり読むのも、いいですね。これからの秋の夜長にぴっ...ゆうママさん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
1冊に時間をかけてじっくり読むのも、いいですね。これからの秋の夜長にぴったりです。
私は時間のある時に、一気読みすることが多いです。少し読んでしばらく放置して、内容を忘れてしまい読み直すことも‥。
皆さんの本を参考に、読みたい本を探すのも楽しみの一つです。2021/10/11
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重厚で悲しい人間ドラマ。
ミステリにも色々ある。How done itやWho done itをメインにした所謂「本格派」はあまり好きではない(もちろん本格派にも数多くの名作があるが)。やはりWhy done itがメインのミステリに惹かれるし、面白いと思ってしまう。
柚月裕子は重厚な人間ドラマを描ける作家だ。本作も含めたいくつもの作品でミステリの形態をとっているのは、殺人などの犯罪を犯さねばならないWhyには複雑な背景があり、そこには様々な人間模様が交錯するためだろう。
本作は将棋に関する描写が多いが、昔に比べて色々な漫画や小説で奨励会や真剣師について書かれているため、基礎知識として知っている部分も多くスムーズに読むことが出来た。改めて勝負の世界の苛烈さと狂気を感じた。 -
上巻だけで感想を書くことはむずかしい。孤狼の血シリーズを読み終えてすぐにこちらを読みはじめた。はじめはそんなにおもしろくないかもとおもったが、さすがは柚月裕子先生。ページが進むほどおもしろくおもえてきた。将棋の知識などなくてもまったく問題ない。さて、下巻も読みはじめよう。
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上巻で一息入れるつもりだったができずそのまま下巻に突入。
引き込まれます。 -
柚月裕子の間違いなく代表作だろうと思う(2017年8月単行本、2020年9月文庫本)。文庫本では(上)(下)に分かれているが、ストーリー展開に引き込まれ一気に続けて読了した。
物語は大きく分けて4つの時代が交差して描かれている。
1つは主人公の上条佳介33歳プロ棋士の現代(平成6年)、2つ目は佳介9歳将棋と出会う小学生の頃(昭和46年)、3つ目は佳介20歳将棋の真剣師と出会う東大生の頃(昭和55年〜56年)、4つ目は佳介28歳〜30歳IT企業経営者の頃(平成元年〜3年)。
上巻では、3つ目と4つ目はまだ描かれてなくやはり事件の核心は下巻を待つことになる。
物語は埼玉県山中で身元不明の死体が時価600万円と言われる名工の将棋の駒と共に発見されたことで物語は始まる。
将棋の駒の捜査を担当する二人の刑事の現代平成6年の捜査進展状況、そして昭和46年佳介が幼少の頃の悲惨な家庭状況と将棋を覚えていく状況を綴った上巻。
昭和46年当時では佳介に手を差し伸べて将棋を教える元小学校校長唐沢光一郎と佳介を虐待する父親上条庸一との葛藤が描かれ、平成6年現代では県警捜査1課の刑事石破剛志45歳と所轄の刑事佐野直也31歳が絶妙な捜査で何代も変わった駒の持ち主を探す。佐野刑事が元奨励会所属でプロの棋士を目指していたが挫折して警察官になった過去を持ち、駒の捜査にはなくてはならない存在となって、いぶし銀の捜査能力を誇る石破刑事との絶大なコンビにグイグイ引き込まれる。
上巻では、現代平成6年は捜査で駒の記録上の持ち主から4人目になる転売された手掛かりを得るところで終わり、昭和46年小学生だった佳介は東大に合格、恩人の唐沢に挨拶に来たところで終わっている。昭和55年の3月である。そして駒は唐沢が手にしており佳介に餞別として渡すのである。
最初の序章で平成6年佳介はプロ棋士としてタイトル戦を闘っている場面から始まっていることから、プロ棋士の頂点に立とうという棋士になっていることは間違いない。
ここで終わるとすぐにでも下巻を読みたくなるのが道理であろう。
即本屋に直行し購入した。