近代数寄者の茶の湯 (中公文庫 く 18-4)

著者 :
  • 中央公論新社
5.00
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 25
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122073531

作品紹介・あらすじ

明治期に入り、衰退した茶道が、新時代の富豪たちにより復活を遂げる。同時に茶道具の収集熱が高まり、名品を誇示する茶事が盛行された。この茶事記録は,茶器の保存・研究、茶道史の発展に大きな影響を与えた。本書ではその実見記ともいえる貴重な史料を残した高橋箒庵(義雄)、益田孝(三井物産創業者)、原三渓(生糸貿易豪商)、根津嘉一郎(鉄道王)、井上世外(元老井上馨)、藤田伝三郎(藤田財閥創始者)、黒岩况翁(日本赤十字社社長)、平瀬露香(大阪豪商、源氏物語の平瀬本にその名を残す)などの足跡を追いながら、豪放にして耽美、痛快にして洒脱な近代数寄者の趣向とその精神を語る。

(内容紹介)
主人公高橋箒庵 数寄者とは、高橋箒庵の数寄、革新と保守

明治の青年
明治維新後の茶道界、箒庵高橋義雄、福沢諭吉と『時事新報』、『日本人種改良論』、『拝金宗』、洋行する新人

数寄者の誕生
藤田伝三郎の執念、平瀬露香の茶、箒庵と号す、破天荒の数寄者、原三渓の登場、箒庵、実業界を去る、ライフ・ワーク

数寄者の茶会
茶の湯の羅漢たち、石黒况翁の茶、井上世外と金沢、光悦会の誕生、大入札会の盛況、音曲と能楽の茶の湯、住友春翠の茶、信楽大壺割りの茶会

数寄者の思想
近代数寄者の庭園観、近代数寄者の建築観、近代数寄者の懐石、『大正名器鑑』の誕生、仏教美術と茶の湯、高野山と護国寺、

おらが茶の湯――まとめにかえて――
茶の湯は趣味、近代化と茶の湯

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なんだか、まさに明治は新しい時代だったのだなあ、と思う。
    生涯をたどるだけで熱量に圧倒される。
    お茶については全く知らないけれど、こんなに豪快に楽しんでいたのだなあ、と感じ入った。


  • 明治期に衰退した茶道が、富豪たちの偉業により復活を遂げる。高橋箒庵(義雄)、益田孝、原三渓、根津嘉一郎などの耽美を追いながらも破天荒な足跡を辿る。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

林原美術館館長、国立民族学博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授

「2009年 『茶の湯といけばなの歴史 日本の生活文化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

熊倉功夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×