バルザック(下) (中公文庫 ツ 2-2)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122074460

作品紹介・あらすじ

「僕の放蕩は仕事ですよ」。並外れた行動力によって執筆のみならず、印刷業・活字製造業にまで乗り出し、近代出版史にも名を残したバルザック。終生彼を敬してやまなかった伝記作家がその波瀾に満ちた五一年の生涯を描いた、遺作にして最高傑作。〈解説〉宮下志朗

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  • 上下巻通読。膨大な仕事量、破滅的な金銭感覚、富と名誉への執着など、キャラクターの特異さと、成功と失敗の極端性は、バルザックという人の裏表というより、作家という職業が巨大な想像力(妄想力、幻想)を必要とする故の、短所あってこその長所だったと思わされた。著者が彼を天才と断じつつ、繰り返される大失敗を交え、あたかも道化を描くかような筆致は「人間喜劇」そのもの。伝記を読めばその人の創造物に興味も抱くものだが、個人的に別段そうならなかったのは、本人の人生自体がすでに一遍の小説になっているからかも。

  • 『マリー・アントワネット』『ジョゼフ・フーシェ』などで知られる伝記作家が五一年の生涯を情熱的に描いた遺作にして最高傑作。全二巻。〈解説〉宮下志朗

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著者プロフィール

シュテファン・ツヴァイク(Stefan Zweig 1881–1942) 
1881年ウィーンのユダヤ系の裕福な家庭に生まれる。ウィーン大学で学びつつ、作家として活動を始める。第一次世界大戦中はロマン・ロランとともに反戦活動を展開。戦後は伝記小説等で人気を博しながら、ヨーロッパの人々の連帯を説く。ヒトラー政権の樹立後、ロンドンに亡命し、さらにアメリカ、ブラジルへと転居。1942年2月22日、妻とともに自殺。亡命下で執筆された自伝『昨日の世界』と、死の直前に完成された『チェス奇譚』(本作)が死後に刊行された。

「2021年 『過去への旅 チェス奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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