翡翠の封印 (C・NovelsFantasia な 1-1)

著者 :
  • 中央公論新社
3.04
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  • (4)
本棚登録 : 153
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784125010403

作品紹介・あらすじ

「汝はレガータ国王バリアーリの第五王女をヴェルマの王妃として、迎え入れることに異議はないか」この一言がセシアラの運命を変えた。少年王の手が、王女の顔を隠している面紗をゆっくりとめくる。その瞬間、テオドリアスは息をのんだ。目の前に緑の宝玉が二つ煌めいている。レガータの王女はきわめて珍しい翡翠の瞳をもっていた。王女がわずかに腰を折ると、テオドリアスは王女の頭頂部に口づけた。神殿で巫女姫として一生を終えるはずだったセシアラは同盟の証として北方の新興国に嫁がされた。緑の瞳と人には言えない能力をもつ少女は、悲壮な決意を秘めてヴェルマに赴く。そこで待っていたのは奔放に生きる少年王。少女はこの日、運命に巡りあった-。第4回C・NOVELS大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 10年以上も前の作品であるのなら、ラノベの黎明期だろうか。完成されたファンタジーで、キャラクター達が生き生きとして、設定も構成も見事で、引き込まれた。セシアラは、この手のヒロインにありがちな、自虐的な諦めキャラだが、テオは子供だ。二人の未来が読みたくなった。

  • 8年ぐらい詰んでいたのをようやく崩しました。
    政略結婚から始まるロイヤル恋愛&ファンタジー。
    最終決戦の展開にもやっとするも、すれ違いから始まり心通わせて…という主人公カップルの流れやよし。
    サブキャラもなかなか魅力的でした。

  •  ファンタジーらしい要素を詰め込んで深く考えずサラリと読める。(褒め言葉です)ラスボス以外はホントの悪人が出てこないのもいいところでしょうか。
     デビュー作ということもあってか、ややバランスの悪い部分があるように思いますが、セラとテオの主人公カップルの可愛さが素敵で満足です。

  • 巫女として喜怒哀楽を忘れて育った王女が人との交流を通じて友情・愛情を知り、巫女としての能力から解放される話。最後、ちょっとわかりにくいところはあったけれども、面白かった。少年王が蛙とか持ち込むのは、現実味ないけれども、ファンタジーだからよしということで。

  • 再読ー。

  • 珍しい翠の瞳を持つ、王女セシアラ。彼女は神殿に仕える巫女として一生を終えるはずだった。だが、彼女はヴェルマとの同盟の証として、王に嫁ぐことになる。
    少年王テオと、王妃になったセラ。二人の婚姻の日から、物語は始まる。

    同盟の証としてきた王妃ということで、この話のように仲違いなんてなったらもっと事態は深刻になるんじゃなかろうかとか、途中セラが神殿に入る直前のことを語るときに年齢の辻褄が合わなかったりするのが少々引っ掛かった。
    でもそれ以上に、早く二人にくっついてほしい、幸せになってほしい、と胸がキュンキュンする話だった。

  • 普通に面白かった!
    Cノベルズの大賞作品は初めて読んだけど、ラノベとかより文章はしっかりしていて良かった。
    ただ、まあ内容がある程度予測できるからいい作品ね、止まりともいう(^^;)
    登場人物の設定ももう少し深くして、世界設定がもっと鮮明になったら同じ内容でももっと評価があがりそう。

  • 最初のころのセラの浮世離れしたとこがなんとも…
    死がみえるというのは難儀だろうけど、それを意識してないは痛すぎ (^^;;

    ダラスがいい味出してるねぇ(^^;;

  • 《古縞》
    同盟の証としてヴェルマの少年王テオドリアスのもとに嫁いだレガータの王女セシアラ。神殿の巫女姫候補だった彼女は、珍しい翡翠色の瞳と薬草に関する豊富な知識、そして人の「死」を予見する能力を持っていた。神殿での制約された生活しか知らなかったセシアラは、ヴェルマでの新しい生活とともに変わっていく。しかし、彼女の瞳と能力にはある秘密が隠されていて……。

    第4回CNOVELS大賞受賞作。

    政略結婚だったテオドリアスとセシアラの恋愛、セシアラがどんどん変わっていく様子、翡翠色の瞳に隠された謎等々、面白い要素がいっぱい。
    ただ詰めが甘いところが色々とあり、説得力がイマイチ無い。

    初期のセシアラの無感動さはちょっと人間離れしすぎていて、共感するにはもうちょっと神殿での生活を詳しく書いてほしかった。
    王族への態度、他国への態度はもっと丁寧でないと国として体面が……。
    まだ未熟な少年王を近しい大人として周りが導いているから、良く言えば王族に対して親しみのある王宮の雰囲気になったって感じなんだろうか。

    翡翠の瞳に絡めた謎は予想できなかったから面白かった。
    ただ、なんで翡翠の瞳と異界が繋がるのか、説明がない。
    多分翡翠を使いたかったんだろうけど。
    いっそナーダの目は緑っぽい白にしたら良かったのにー。バシュドゥが封じられた翡翠も赤く光るくらいなら紫に光らせたらよかったのにー。とか思う。
    私も翡翠好きなんでなんか細かいところで滾ってしまう。

    もっと作りこまれていたら相当面白い話なのに!もったいないなー。
    ベタって大事なんだけど、書ききらないとカタルシスないのよね。

  • 同盟の証としてヴェルマの少年王テオドリアスのもとに嫁いだレガータの王女セシアラ。神殿の巫女姫候補だった彼女は、珍しい翡翠色の瞳と薬草に関する豊富な知識、そして人の「死」を予見する能力を持っていた。神殿での制約された生活しか知らなかったセシアラは、ヴェルマでの新しい生活とともに変わっていく。しかし、彼女の瞳と能力にはある秘密が隠されていて……。

    第4回CNOVELS大賞受賞作。

    政略結婚だったテオドリアスとセシアラの恋愛、セシアラがどんどん変わっていく様子、翡翠色の瞳に隠された謎等々、面白い要素がいっぱい。
    ただ詰めが甘いところが色々とあり、説得力がイマイチ無い。

    初期のセシアラの無感動さはちょっと人間離れしすぎていて、共感するにはもうちょっと神殿での生活を詳しく書いてほしかった。
    王族への態度、他国への態度はもっと丁寧でないと国として体面が……。
    まだ未熟な少年王を近しい大人として周りが導いているから、良く言えば王族に対して親しみのある王宮の雰囲気になったって感じなんだろうか。

    翡翠の瞳に絡めた謎は予想できなかったから面白かった。
    ただ、なんで翡翠の瞳と異界が繋がるのか、説明がない。
    多分翡翠を使いたかったんだろうけど。
    いっそナーダの目は緑っぽい白にしたら良かったのにー。バシュドゥが封じられた翡翠も赤く光るくらいなら紫に光らせたらよかったのにー。とか思う。
    私も翡翠好きなんでなんか細かいところで滾ってしまう。

    もっと作りこまれていたら相当面白い話なのに!もったいないなー。
    ベタって大事なんだけど、書ききらないとカタルシスないのよね。

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