南海蒼空戦記 - 極東封鎖海域 (C・Novels 55-83)
- 中央公論新社 (2014年12月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784125013237
作品紹介・あらすじ
欧州で始まった第二次大戦より4年。中立を保つ日本はドイツから流出したクルト・タンク、エルンスト・ハインケルらの頭脳を得て、軍用機の開発に注力していた。さらに、広島を襲った地震により海軍が建造中だった「大和」の廃艦が決定。連合艦隊はこれを機に航空主兵に舵を切ることに。一方、陸軍は、大戦の混乱に乗じて蘭印の保護国化に成功した。日本の領土的野心を懸念する米軍の挑発行為が激化し、南洋の緊張が高まる中、遂にB25の奇襲で戦端の火蓋が切られる。日本軍は零戦を中心とした戦闘機でこれを迎え撃つ!
感想・レビュー・書評
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今度は航空戦だ!ドイツから来た技術もあるよ!(クルト・タンクもエルンスト・ハインケルもいるよ!)でも、技術者を引き抜いたのでドイツとは険悪だよw
まあ、蘭領東インドを(傀儡国として)独立させちゃうような力があるなら、在比米軍と正直に航空戦やらずに、もう少しそっち側の動きがあっても良いと思うの。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いかにして重爆撃機の脅威に立ち向かうかがコンセプトの本作。過去作の『群龍の海』と同様に航空主兵に舵を切っているが、『群龍の海』では積極的に航空主兵へと移行したのに対し、本作では仕方なくそうしたという設定である。そのため航空機の開発が遅れている中での開戦となった。重爆撃機との対決だけでなく、僅かな資源と時間で航空機開発の遅れを取り戻すかも見どころの一つなのだが、航空機開発の場に亡命ドイツ人技術者が多数在籍していることから一風変わった航空機の登場が期待できるかもしれない。もっとも、いかにもな奇想兵器は作中において資源と時間がないだけでなく、横山の作風に合わないこともあり登場しないだろうが、ちょっと変わった兵器なら期待してもいいかもしれない。