- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784130530903
作品紹介・あらすじ
いま保育園から大学,企業まで,幅広い実践の現場で「リフレクション」のツールとして活用されているビデオ(動画).しかし漫然とした記録や「問題行動の監視カメラ」になっていないだろうか.人が育つ真の気づき,「おもしろい」実践を促進する,そんなビデオ活用法のエッセンスと実践論をまとめる.
感想・レビュー・書評
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何のためにリフレクションするのか,どうやってリフレクションするのか。1人で,仲間と,ビデオを使って,記録を使って,・・・・。さまざまな営みにおいてリフレクションは,改善や熟達,学びに大事な役割を果たすと言われる。保育カンファレンスを題材にツールとカンファレンスにおけるリフレクションの意味や方針などが語られる。カンファレンスでのリフレクションの「面白さ」や「創発」を価値づける。
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ミーティングレコーダーを使って、自分が話したり、逆に相手の話を聞く場面を記録・リフレクションする。猫になったつもりで猫目線の動画を作りこむ等、ビデオを単に記録媒体として使うのではなく、それをうまく用いて自己表現や省察をするというのが斬新だと思った。
また、第6章の座談会のようなものも非常に興味深かった。「わからない人がいると、自分がちゃんとわかって説明できる」(p152)、「ビデオは記録というより表現の媒体」(p154)、「おそらく自分がおもしろいと思って撮って、保存しているから、すぐそこにたどり着けてしまうのだと思います。(中略)インデックスぐらいは付けているかもしれませんが、文字による整理なしに、『砂の場面でおもしろい話があったって言ってたよね、その場面見せて』っていうと、『ああ、あの場面ですね』って言って、パッと探し出すのですよ。やはりそこまで入り込んだ授業の場面というのは、たぶんすぐ引っ張ってこられる。」(p163)、「自分たちの映像をたくさん撮らせて、それを見せていくのです。自分が撮られる映像体験をたくさんさせると、自分の自分に対する捉え方が変わっていく。」(p166)等の発言が印象的だった。