心の仕組み~人間関係にどう関わるか〈中〉 (NHKブックス 971)

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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140019719

作品紹介・あらすじ

視角は、二次元の網膜映像をどのようにして心的記述に転じているのか。心的イメージは概念の代わりになりうるのか。カテゴリーとは恣意的な慣習にすぎないのか。情動と知性は別々に働くのか。人間は生得的な認識方法をもち、情動は遺伝子の複製を増やすためにデザインされたもので、道徳的価値観を促進するためではない。その視座から、世界的認知科学者が、視覚や推論、情動という心の中心的機能を明快に解く。

感想・レビュー・書評

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  • 第6章からようやく面白くなってきた。
    『幸福の悲劇には第三幕がある。マイナスの情動(恐怖、悲しみ、不安など)は、プラスの情動の二倍多いし、何かを失うほうが、同程度のものを得るよりも、切実に感じられる。テニスプレイヤーのジミー・コナーズの、「勝ちたいというよりは、負けたくないんだ」という言葉は、この人間の条件をうまく要約している。』P269より引用。

  • 人間の性質、すなわち心の仕組みをある程度でも抑えられていることは、人間を理解する上で非常に重要だと考える。それは二次的に創出されたと考えられる文化や宗教、哲学を理解するためにも特に。本書にはその取っ掛かりとして、いくつもの示唆深い指摘がある。

  • NDC分類: 140.

  •  ようやく中巻が読み終わりました。外界からの刺激やそれと結びつく脳の機能、そして人間の心の中の現象を対比させることで、例えば、言葉から意識・心が生まれたと仮説するように、心の仕組みはどうなっているのかを導きだそうとしています。本巻では、外界からの刺激として、第四章 心の目――網膜映像を心的記述に転じる、第五章 推論――人は世界をどのように理解するか、第六章 常道――遺伝子の複製を増やすために、として解説しています。

  • 6章が面白かった。理由のない選択はない、ということか。

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著者プロフィール

スティーブン・ピンカー(Steven Pinker)
ハーバード大学心理学教授。スタンフォード大学とマサチューセッツ工科大学でも教鞭をとっている。認知科学者、実験心理学者として視覚認知、心理言語学、人間関係について研究している。進化心理学の第一人者。主著に『言語を生みだす本能』、『心の仕組み』、『人間の本性を考える』、『思考する言語』(以上NHKブックス)、『暴力の人類史』(青土社)、『人はどこまで合理的か』(草思社)などがある。その研究と教育の業績、ならびに著書により、数々の受賞歴がある。米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」、フォーリンポリシー誌の「知識人トップ100人」、ヒューマニスト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。米国科学アカデミー会員。

「2023年 『文庫 21世紀の啓蒙 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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