心の仕組み~人間関係にどう関わるか〈中〉 (NHKブックス 971)
- NHK出版 (2003年6月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140019719
作品紹介・あらすじ
視角は、二次元の網膜映像をどのようにして心的記述に転じているのか。心的イメージは概念の代わりになりうるのか。カテゴリーとは恣意的な慣習にすぎないのか。情動と知性は別々に働くのか。人間は生得的な認識方法をもち、情動は遺伝子の複製を増やすためにデザインされたもので、道徳的価値観を促進するためではない。その視座から、世界的認知科学者が、視覚や推論、情動という心の中心的機能を明快に解く。
感想・レビュー・書評
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第6章からようやく面白くなってきた。
『幸福の悲劇には第三幕がある。マイナスの情動(恐怖、悲しみ、不安など)は、プラスの情動の二倍多いし、何かを失うほうが、同程度のものを得るよりも、切実に感じられる。テニスプレイヤーのジミー・コナーズの、「勝ちたいというよりは、負けたくないんだ」という言葉は、この人間の条件をうまく要約している。』P269より引用。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人間の性質、すなわち心の仕組みをある程度でも抑えられていることは、人間を理解する上で非常に重要だと考える。それは二次的に創出されたと考えられる文化や宗教、哲学を理解するためにも特に。本書にはその取っ掛かりとして、いくつもの示唆深い指摘がある。
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NDC分類: 140.
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ようやく中巻が読み終わりました。外界からの刺激やそれと結びつく脳の機能、そして人間の心の中の現象を対比させることで、例えば、言葉から意識・心が生まれたと仮説するように、心の仕組みはどうなっているのかを導きだそうとしています。本巻では、外界からの刺激として、第四章 心の目――網膜映像を心的記述に転じる、第五章 推論――人は世界をどのように理解するか、第六章 常道――遺伝子の複製を増やすために、として解説しています。
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6章が面白かった。理由のない選択はない、ということか。