なんにもできなかったとり

著者 :
  • NHK出版
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本棚登録 : 196
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (49ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140361207

作品紹介・あらすじ

なにをやってもうまくできない不器用な一羽のとり。そのとりは、当時、無力感を抱いていた作家自身でした。作品を手にしたイタリア人編集者が、ページを閉じた瞬間に出版を決めたという感動作。生きるとは何か、幸せとは何かを考えさせられる結末に、心が震えます。絵本作家・刀根里衣の原点であるイタリアデビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • 5羽のきょうだいがみんなできるのに、頑張っても、道具とか工夫しても、どうしてもうまくできない「とり」。「みにくいアヒルの子」のような悲しみと無力感が、切ないです。可愛い無表情に近い絵ですが、「とり」の気持ちが滲み出ています。
    置き去りにされて、「なんにも上手にできない」ことを逆にとらえると、ただそこにいることが「できる」ということが分かりましたね。
    「ただそこにいる」、そのことって、意外と誰かの役に立つ可能性があるものなのですね。生きる意味とか価値もそこにあるのでしょう。

  • 最後のラストがなんと言っていいのか分からない気持ちになってしまった。
    子ども達もちょっと困惑気味で。

  • 「なんにもできなかったとり」 刀根里衣 | 絵本専門士がおくる「働くあなたのための絵本ブログ」
    https://ameblo.jp/sakagura-books/entry-12592341205.html

    なんにもできなかったとり | NHK出版
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000361202015.html

  • イタリアデビュー作とのこと。

    なんにも上手にできない鳥が主人公。
    すぐにアンデルセンの『みにくいあひるの子』を連想しましたが、とてもよかったです。

    >こんなぼくでも だれかの役に立てることが きっとある・・・・・・

    だれかの役に立ちたい気持ちってこの絵本の色のようにとてもきれいなんだろうと思います。
    花たちを守り通す鳥の強い使命感とその結末に涙があふれそうになりました。

  • みんなは何でも上手くできるのにぼくには何にもできない。みんなと同じようになろうといろいろ努力するけれど、うまくいかないとり。でも彼にも誰かの役に立てることがあった…。繰り返される自己否定の先にあった強烈な自己肯定。きょうだいの中で彼だけ尾っぽの先が花になってるのが意味深。

  • 何もできない不器用なとり。
    努力をするも実を結ばず…
    そんな不器用さんでも、人の役に立てること、輝ける場所はあるんだよ!と。
    切なくもほっこりとやさしい絵と文体ながら、力強いメッセージを感じました。

  • 「ぴっぽのたび」の作者である刀根里衣さんの作品です。

    何をやっても上手くいかない不器用なとり…実はこれは自分のことだったそうです。でも何も出来なくても必ず誰かの役に立てるはず〜とひたむきに頑張る姿が、とてもけなげで心をふるわせます。

    この本を手にしたイタリア人編集者がページを閉じたとたんに出版を決めたという感動作です。

    優しいタッチの絵が後半にとても力強く感じたのは私だけでしょうか?

    生きるとは何か、幸せとは何かをもう一度考えさせてくれる本です!

    #なんにもできなかったとり
    #刀根里衣
    #ぴっぽのたび#絵本K

  •  兄弟の中で1羽だけ不器用な小鳥。
     ちょっと工夫をしたらできるようになるかな?何にもしなくてもできることあるかな?

  • イラストがかわいい

    でもどこかやるせない気持ちになるお話

    木になるのはいいこと?

    ダメな子はそのままではずっとだめな子で
    おわるのかな

  • 絵本。

    何をやっても自分は他のとりみたいにできない。
    何もできないと思っていた一羽のとり。
    でも花を守ることはできた。

    この本から自分ができないことを努力してできるようになることも大切なことだけれど
    できることに目を向けて生きることで、自信もつくし幸せを感じられると思った。

    イラストのタッチもふんわりしていて優しく心温まる作品。

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著者プロフィール

イタリアを拠点に活躍する、色鮮やかで繊細な画風の絵本作家。2012年から2年連続でボローニャ国際絵本原画展入選。2013年日本人初の「国際イラストレーション賞」受賞。代表作は『ぴっぽのたび』など。

「2016年 『学研2016年絵本新刊セット 全10巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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