藝大生の自画像: 四八〇〇点の卒業制作

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140812556

作品紹介・あらすじ

一八九八年から始まった東京藝術大学卒業制作の自画像コレクション。「自分」と向き合い、時代と格闘した若き芸術家たちの自画像は、私たちに何を語りかけるのか。類例のない稀少なコレクションと画学生たちの秘められた人生に光を当て、近現代日本人のこころの在り様を浮かび上げる。

感想・レビュー・書評

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  • 東京藝大の学生は、卒業制作とは別に、一人一枚の自画像を描いて卒業する。その自画像を、大学は半永久的に保管する伝統がある。

    著名な芸術家の自画像はたびたび全国の展覧会に貸し出されるが、一度も出されないものが大半と予想される。

    そんな、(著名・無名に関わらず)藝大卒業生の自画像展覧会『自画像の証言』が、2007年8月に大学創立120周年記念企画として開催され、その後この本が出版された。

    ・画面から溢れんばかりの自意識。不安、熱意、緊張、どれも鮮烈。
    ・自画像と一括りに言っても、背景には様々なストーリーがある。存命の卒業生の場合、時に本人インタビューも交えて解説され、面白い。
    ・明治から平成までの自画像は、その時代の歴史と無関係ではいられない。戦時中に描かれた自画像の、冷静な眼差しや、揺らぐような描写が印象に残る。

  • 【書誌情報】
    著者:河邑厚徳(1948-)
    装丁:間村俊一

    発売 2007年08月25日
    価格 定価:2,160円(本体2,000円)
    判型 A5判
    ページ数 272ページ
    商品コード 0081255
    Cコード C0070(芸術総記)
    ISBN 978-4-14-081255-6

    東京藝大に残された一大コレクション、その封印を解く
     明治から平成まで、百年以上にわたり描き続けられてきた藝大生の自画像。「自分」と向かい合い、時代と格闘した画学生たちが残した作品は、私たちに何を語りかけるのか。世界に類例のないコレクションと画家たちの秘められた人生に光を当て、近現代日本人のこころの在り様を浮かび上げる一書。
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000812552007.html


    【簡易目次】
    口絵 [32頁]
    自画像の封印を解く――まえがきにかえて [003-005]
    目次 [006-007]

    序 自画像誕生前史――東京美術学校と黒田清輝 009

    1 最初の二枚 026
    2 一九〇四年卒業組とその後輩たち 033
    3 一九一〇年卒業組 065
    4 明治から大正へ 086
    5 戦時下の画学生群像 130
    6 戦後、女性たちの風が吹く 170
    7 自画像解体が生んだ逆説 193
    8 二十一世紀、アートのリアリティはどこにあるのか 214

    主要参考文献 [235-236]
    あとがき(二〇〇七年七月 河邑厚徳) [237-238]

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著者プロフィール

1948年生まれ。
映画監督。大正大学特命教授。71年東京大学法学部卒業。NHKディレクター、プロデューサーとして『がん宣告』『シルクロード』『チベット死者の書』『エンデの遺言』などを制作。長編ドキュメンタリー映画作品として『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ"』『大津波3.11 未来への記憶』『笑う101歳×2 笹本恒子 むのたけじ』がある。

「2017年 『むのたけじ 笑う101歳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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