ジェロントロジー宣言―「知の再武装」で100歳人生を生き抜く (NHK出版新書 560)
- NHK出版 (2018年8月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140885604
感想・レビュー・書評
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●ジェロントロジーとは、高齢化社会の様々な課題を解決することを目的とする学際的な学問。
●老化による身体能力の衰えを直視する必要はある。だが人間の知能の潜在能力は高い。
●人間と機械の違いについては「認識」と「意識」を分けて考えてみるとわかりやすい。認識能力については機械は人間をさらに凌駕していくに違いない。しかし意識については別。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【目次】(「BOOK」データベースより)
序 ジェロントロジー宣言/第1章 異次元の高齢化社会とは/第2章 最大の課題・都市郊外型の高齢化ー戦後日本の帰結として/第3章 知の再武装ーなぜ必要か、そして何をどう学び直すか/第4章 ジェロントロジーへの新たな視界ーからだ・こころ・おかね/第5章 高齢者の社会参画への構想力ー食と農、高度観光人材、NPO・NGO/資料編 -
18.9.22
報道ライブ インサイドoutで本人が紹介 -
【ジェロントロジー宣言 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く】寺島実郎著、NHK出版、2018年
「今度、札幌に行くから食事をしよう」
と誘っていただき寺島実郎さんと本当に久しぶりにご飯をご一緒した。
初めて会ったのは早稲田を卒業する年だった。
三井物産のオフィスに緊張して行ったのを覚えている。
それから10年以上お会いすることはなかったが、再会したのはソフトバンク社長室の時。様々な会合でご一緒し、グッと距離が縮まった。復興支援財団の評議員もお願いして就任してもらった。
校長になってからは初めての機会だった。
「荒井くんが頑張っているのは各方面から聞こえてくるよ」とおっしゃっていただいて驚いた。
普段なら寺島さんの話に耳を傾ける一方だったが、気がついたら教育のこと、高校のこと、を沢山話していた。
あれだけアウトプットされる方は、インプットの量も質も桁違いにすごいのだ、と別れてから思い至った。
本書のタイトルになっている「ジェロントロジー:Gerontology」とは「老年学」と訳される。高齢者にまつわる学問領域で、身体、心、生活、社会などを分析している。
本書で、団塊の世代が社会のお荷物にならないためには「知の再武装をすることだ」という寺島さん。
同時に、僕達団塊ジュニアのこともすごく心配されていた。どの組織でも中堅マネジメントになった40代が今の変化に対応できていないそうだ。
僕は小学校まで昭和の教育、中学校から平成の教育を受けたが、日本の教育の一つの帰結のような気がしている。
では、令和の教育とはどうなのか。
寺島さんは多摩大学の学長でもあり、沢山の示唆を頂きました。
本当にありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。
#ゆたか読書 -
"ジェロントロジーという言葉を初めて本書で知った。英和辞書では老年学と訳される。
今後日本の人口構成が大きく変わることは、周知の事実だ。超高齢化が進み、人口は減少していく。医療の発展から元気に暮らせる老人が増える一方、社会保障制度は制度構築時代の思想のまま運用され、時代との適応が図られていない。
だからこそ、我々は知の再武装が必要なのだと呼びかけている。
年老いて社会とどうかかわって、健康に幸せに生きていくには、どんな工夫が必要なのかを改めて考えるきっかけとなった本。
巻末に知の再武装のためのブックガイドがある。"